サイパン慰霊の旅

 昨日、6月26-27日に日本国の象徴とされるご夫婦がサイパンを公式訪問するという案件が閣議決定されました。

 先の大戦の激戦地を訪れて犠牲者を弔うという趣旨だそうで、日米両軍の将兵やサイパン住民の慰霊施設を回るのだそうです。

 これはとても良い企画だと思います。特に昨今、戦争の悲惨な実態を知ってか知らずか、やたらと勇ましい国粋主義なかけ声が勢いを増す中で、このご夫婦の冷静な振る舞いと、絶妙の政治感覚は尊敬に値しますね。

 また、これが日本と北マリアナ諸島(サイパンやグアムはそういう名前の国に属しているのです)の関係をより深いものにするきっかけになればとも思います。私自身、サイパンというとイメージは「バンザイクリフ」(日本軍将兵が大量に集団自殺した絶壁)と近鉄バファローズのサイパンキャンプとロイ・キーンとミック・マッカーシーでしたから。もう少し色々とサイパンのイメージが日本国内に多様に出回っていて良いと思います。

 例えば。実はサイパンと中央カロリン諸島の間は航海カヌーが行き来する海であるということ。ナイノア・トンプソンさんも石川直樹さんもサイパンでマウ・ピアイルグ師に弟子入りを直訴したそうですから。そんな感じでサイパンもまた航海カヌー文化の地なんです。