学びのデザインとしてのプロジェクトマネジメント

薬局の受付用ペッパーさんのインストールはいよいよ最終段階へ。
 
このプロジェクトでは、最初に作った仕様書通りのものを入れてはいおしまいではなく、2週間の実証試験を通してUI/UXの課題を抽出し、プログラムの最終調整をするという形を取っています。
 
この実証試験もステークホルダー各方面と入念にコミュニケーションし、また実際にこのペッパーくんをこれから使う薬局のスタッフの方々には、お客様とペッパーくんとスタッフの3者間のコミュニケーションや、什器類のデザイン、動線のデザイン、UIのデザインなど、ギリギリまで深く考えていただくことが出来ました。
 
つまり、全部丸投げで良きに計らえ、でおまかせ頂くのではなく、本来その空間について最も深く知っている人々が、この空間を再設計する、そのお手伝いです。それが今回のプロジェクトマネジメントのキモだと考えています。
 
その、一番大事なことに集中して頂くために、それ以外の雑多な管理業務は全てこちらが引き受ける。また、薬局のスタッフの方々が一番大事なことを考えるための視点を、最適なタイミング、最適な形で提供する。
 
これを心がけています。
 
結果として、最初に仕様を考えた時には見えていなかった、より重要なもの、より本質的なことが見えてきつつあります。
 
ちょっと偉そうな言い方になりますが、これも実は私が大学でやっていたのと同じ、「学びのプロセスのデザイン」「学びのコミュニティのデザイン」だと思っています。
 
学びのコミュニティを立ち上げ、学びのプロセスを誘導し、その先にある何かを発見していただく。
 
願わくば、その発見された「何か」がまた次の学び、次の価値の種になるように。
 
最後までノーストレスでプロジェクトを楽しんでもらえるよう、引き続き頑張ります。
 
「何だ、思ってたのより全然、スムーズだったな」と感じていただくこと。
 
これが理想的なプロジェクトマネジメントです。