ロードレース女子日本王者が所属するアレ・チポッリーニのFBを見ると、與那嶺恵理の激走13位おめでとうのストラーデ・ビアンケのレポートをアップせずに、さっくり次のレースの予定をアップしている。
與那嶺のヨーロッパ初戦だったオンループも、何故かチームメンバーの集合写真では與那嶺だけ写っていない(わざわざそういう写真を選んだのか?)。
ストラーデ・ビアンケはWWTという、女子ロードレースで最もグレードの高いシリーズの開幕初戦であるし、チームの最先着が與那嶺の13位という塩っぱい成果とはいえ、出場メンバーのアナウンスくらい載せるもんではないだろうか。これではまるで黒歴史扱いである。
一方で、與那嶺のnoteを見ると早くも與那嶺はマネージャーやチームメイトを厳しく批判している。名前はさすがに出していないが、アレ・チポッリーニのFBにはレースごとに担当マネージャーの名前も載せているし、もともと2人しかマネージャーがいないチームなので、與那嶺が批判しているのはFortunato Lacquaniti氏だということが推察出来る。
チーム運営やチームメイトへの批判もシーズン中からガンガン発信していくのが彼女のスタイルとはいえ、まだシーズンが始まったばかりでこの雰囲気というのは、先が思いやられる。
そういえば彼女はJCFが2019ストラーデ・ビアンケを2020東京オリンピック選考レースに入れていないことを非難しているようだが、軽く調べてみたら
2018年9月7日 JCFが2020年東京オリンピックの代表選手選考基準を公開。この中で2019ストラーデ・ビアンケは選考対象レースには明らかに含まれていないことが読み取れる。
2019年3月11日 與那嶺がストラーデ・ビアンケで13位に入る。ブログによると與那嶺はこのレースがオリンピック代表選考レースの一つだと思っていたらしい。
2019年3月12日 JCFが、何故2019ストラーデ・ビアンケが選考対象レースに含まれていなかったかを説明する文書を公開。
2019年3月12日 與那嶺がJCFの文書をブログで批判。
JCFが文書やウェブサイトの日付を書き換えていれば別だが、そうでないとすれば、これは選考基準をきちんと読まなかったか、読んでも理解出来ていなかった與那嶺が悪いんじゃないでしょうか。半年前には明らかになっているのに、なんで勘違いしたまま走って、後からJCFの基準に難癖をつけるのか。100%あり得ないと思うが、これで突然JCFが「選考レースではなかったが與那嶺の実力が明らかになったので、特例として2019ストラーデ・ビアンケの成績をもって與那嶺をオリンピック代表に決定する」とアナウンスしたとしようか。それは他の女子選手たちにとって公正公平と言えるのか?
與那嶺が2019ストラーデ・ビアンケで13位になった直後にJCFが妙な文書を公開した経緯も謎である。誰か何か言ったんですか?
與那嶺も與那嶺で、せっかくクラシックに開眼したかもしれないのに、なんでわざわざリスキーなことをするのか。
同じく半年前から公開されているJCFの選考基準に、競技結果が良くても行動に問題があれば代表にしないと明記されているわけで、わざわざJCFに自分を外す口実を提供しているだけではないか。JCFもリオデジャネイロのときに後出し基準で與那嶺を外そうとして裁判で負けたという恥ずかしい歴史があるのだが、今回予め基準を明示しているという点に、與那嶺はもう少し注意をした方が良さそうである。
また、男子と女子で選考基準が違うのがおかしいと言うなら、リオデジャネイロオリンピックの時も選考基準は男子と女子で違っていたけれども、與那嶺や武井コーチがそれについて批判していたという記憶は無い。
私の記憶の限りでは、與那嶺と犬猿の仲である萩原麻由子が稼いだUCIポイントで与えられた出場枠1をもぎ取って與那嶺恵理がリオデジャネイロオリンピックに出たわけで、当時、武井コーチは萩原について「感謝しか無い」とツイートしていたのではなかったか?
競技力を見れば、少なくとも現在の全日本選手権では與那嶺に勝てる奴は見当たらないし(完全平坦のスプリント勝負なら100回やって100回梶原悠未が勝つだろうが)、それ以外の指定レースでもJCFの基準をクリア出来るような選手は與那嶺以外に見当たらない。余計なことをSNSやブログに書かずに普通にレースをして普通に全日本に出ていれば、與那嶺が東京大会に出られないという可能性は極めて小さいだろう。
それとも彼女が欲しがっているのは、東京大会の代表枠以外の何かなのだろうか?
余談だが、2016アジア選手権と2018アジア大会で2度に渡り與那嶺とのガチンコロードレース対決に勝利している韓国代表のナ・アルムも1月にアレ・チポッリーニに加入していたのですね。東アジアのエース同士、協力して成果を上げて欲しいものであります。