得意なことを仕事にするというミッションの無理ゲー度

よく、好きなことより得意なことを仕事にしろと言いますが、人間、自分の一番得意なことって、一番知るのが難しいことかもしれません。

苦手なことなら簡単です、わかります。

だって出来ないんだもんよ。逆上がりとか二次関数の方程式とか。ランニングとか。リフティングとか。出来るわけねーだろそんなもん、俺にやらすな、お前らはバカか。

得意なことはどうか。

得意過ぎると、まさに息をするようにして出来てしまうので、それが大変なことだとわからんのです。

他の人にやらせてみてわかる。自分が苦もなく出来ることが・・・・何でそんな時間かかるの。何でそんな時間かけてそんなものしか出来ないの。ほら簡単じゃない。ほら、一瞬だよ一瞬。

ことによると5年待ってもこの人にはこれは出来ないのではないか、というような感覚を味わうこともある。

そういう経験を重ねるうちに気づく。これはもしかして俺、得意なんじゃないのか。

しかし更に気付きへの旅路は続く。要素分解して、他の人が引っかかっているのは何かを見極めないといけない。つまりそこが自分の強みなのだから。そうして、何年もかかってようやく、自分が得意なのはこういうことですというのを掴んで、ナントカ言葉にして説明出来るようになる。

それが「相手選手を交わして交わしてサッカーボールをゴールに蹴り込むこと」くらいわかりやすくて市場価格に相場が確立している技能ならともかく、たいがいは、それ単体で市場があるものではないので、今度は、自分で市場を立ち上げるか、あるいは既存市場の中に自分の得意技を活かせるものを見つけなければいけない。

手順が長い。面倒くさい。コストかかる。

だから・・・・・みんな困るわけだよ。

好きなことなら知っている。苦手なことも知っている。得意なことは誰も知らない。

得意なことを仕事にしろ←簡単に言うな!