奈良県の国民文化祭のロゴの支払い540万円は既に元を取っているのではないか

奈良県の国民文化祭のロゴが高いとか契約経緯が不透明だとか左翼活動家が騒いでいた件。

関連法令とその運用例をチェックしたところ、随意契約で価格決定の参考にするのは過去の似た事例ということで、「せんとくん」と同額でオファーした奈良県の判断が高すぎるとはとても言えない。何しろ相手は「くまモン」の水野学である。

540万は高すぎる30万にしろと言う主張の根拠も調べてみたら、随意契約で調達する様々なモノの中でも一番低額な

「物件の貸付け」

の予定価格(これを下回ると買い叩きになるからダメという目安)。全然ジャンル違うんですけど! 元々奈良県の契約規則では、こうしたワンオフのハイエンドの知財の予定価格など決められていないし、予定価格を上回ったから違法という法令でもない。

しかも水野学の事務所が明らかにしたところでは、国民文化祭後は権利開放つまり1回限り使い捨てではない、奈良県内の商工業者の共有財産となるようで、期せずして

「奈良県の国民文化祭のロゴマークは、くまモンの水野学!」

というのがニュースになってメディアに出回ったので、広告費換算で既に元が取れてしまっている。

受注額は弊社側から提案した額ではありません。予算をご提示いただき、「提示いただいた予算通りの金額」でお受けしました。尚このマークは最初から、会期終了後も継続使用し権利を解放して無料で使っていただくことを想定済です。商品の展開例等もご提案済です。

今回騒いでいる寮美千子・松永洋介という活動家の御夫婦は、2013年12月には平城宮跡の整備計画を巡って国と奈良県に反対運動を挑んで、ほとんど一蹴されているので、そのリターンマッチの意味合いもあるのかもしれない。だが、結果的には国民文化祭の宣伝に寄与しているわけで、やはり多様な人材が社会には必要なのだという思いを強くした次第であります。
それにしても奈良県。せんとくんといい、今回のロゴといい、知財へのROIのパフォーマンス最強じゃないの?