東大先端研の「異才発掘」というキャッチフレーズが若干不安。

「東大」「異才発掘」というキャッチフレーズが強烈なので、入学希望者が殺到してとんでもない倍率になったそうですが、実際にやっていることを見ると、案外普通という印象です。
ベースになっているのはPBL(プロジェクトベースドラーニング)で、私が大学でやっていた2-3年ゼミの運営とほぼ同じシステム。

映像を見ると個々の児童生徒はたしかにこれは通常の学校では難しいだろうなという表情や発話や動きですから、このプロジェクトは個々の能力を伸ばすということよりもむしろ、通常の学校に通っていないことで逃している、グループでのコミュニケーション能力を補う建付けなんだろうなと思いました。

個々の尖った部分は勝手に家で追求してりゃ良いわけですからね。
それプラス、自尊意識/self esteemの涵養を促す場ではなかろうかと。
ですから、やはりこれは本当に学校に居場所が無い子のためのプログラムの一種であって、「東大!」「異才発掘!!」というキャッチフレーズに舞い上がって、参加したらなんか凄いキャリアパスが開けるみたいなものではないでしょう。
また、このプログラムに参加はしたけれど別にそんな凄い人にはならなかったという場合のバックラッシュの懸念も捨て切れませんし、派手にマスメディアを使って売り出すのではなく、地道に淡々と研究をしていった方が良いのではないかと思いました。