大学を出て働き始めて3年経過するくらいからコミュニケーション能力がぐぐっと上がる理由を推測してみた

新卒で入社3年経過というのは、社員の独り立ちの時期の目安であるとよく聞きます。すなわち与えられた業務を独力で完結出来るようになるのがそれくらいであると。

その真偽はひとまず置いておいて、たしかに大学を出て就職して3年経つくらいから、グッと大人っぽくなって、コミュニケーションがしやすくなるというのは私もしばしば経験する現象です。

ですが、この現象が成立する為の条件が、私にはどうにもよくわからんのです。

「大人になった」ということなんでしょうか? でも、それならば、極めてガキっぽい側面を山積したままの私にとって「話しやすくなる」という現象の説明になりません。

もしかしたら、比較的近い距離にある異文化とのコミュニケーションに慣れたということなのかもしれない。

日本の大学に通う日本人学生というのは極めて同質性の高い社会集団です。受験学力と居住地域と出身階層と年齢がだいたい同じ日本人が9割みたいな空間ですからね。それ故の居心地の良さを満喫出来る空間が日本の大学です。

とはいえマダガスカル人とかボツワナ人とかフランス人のようにあからさまに遠い異国から来た人間を前にすれば彼彼女らも、自分とは感覚が違って当たり前だと思って接するでしょう。でも日本人同士だったらどうでしょうか? これまで同質性が破廉恥なくらい高い場所で育ってきた結果として、年齢や出身地や出身階層や学歴が異なる日本人との付き合い方がわからないということがあるのかもしれない。似ているけれども微妙に違う価値観や習慣の細かい段差をいなして丸く収めるサスペンションが無いのかもしれない。

その異文化間微段差吸収用サスペンションが3年くらいで順次実装されて、口に出さずとも全てがわかりあえる=のではない日本人とのコミュニケーションが上手になるということなのかな。

よくわからない。ただ、2012卒の教え子たちに最近上手くいなしてもらえてるなあという実感があって、そんなとこにも成長を感じるのでした。ありがたやありがたや。