ビジネスメールで「了解しました」は使って良いと考える理由

最近、ビジネス関係のメールやメッセージで「了解」を使うのは失礼だから「承知しました」を使おうってバイラルがたまに流れて来るんですよ。

個人的には「承知しました」を学生から使われると気持ち悪いし、自分でもビジネスでは使わないです。理由は簡単で、ビジネス・パートナーとの関係は対等、フラットだと思っているから。英語だったら「OK」ですわね。上も下も無いっての(笑)お客様からのご要望にお返事するメールでは使いますが。

というだけではつまらないので、弊社社長倉庫の本棚の段一つ潰して並べてある『国語大辞典』全10冊(1冊が広辞苑1冊分くらいある超巨大国語辞典ですw)を確認してみたぞ。

【りょうかい】
(1) 「会得すること、事柄・内容をはっきり悟ること。また、理解があること」 高浜虚子「江戸趣味? に何の諒解も無い会衆の前には其日の余興は失敗であったが」(2) 事情を汲み取って承知すること。納得して認めること。了承。

【しょうち】
(1) 目上の人の命令などをうけたまわること。拝承。領命。*浄瑠璃・神霊矢口渡「我れは裏より密に出ん。監物は表てより委細承知仕つる」(2) 相手の願い、要求などを聞き入れること。納得すること。許すこと。同意。承諾。承引。(3) 知ること。わかること。また、わかっていること。存知。

はいそんなわけで、「了解」の第一義は単に「I know」ですね。逆に「承知」の第一義は「received」の尊敬表現。しかし第二義では逆に目下に対しての言葉遣いとなっています。

いやちょっとまてそもそも「了解」の第二義に「承知すること」って出てるじゃないですか。

まとめます。「了解」は第一義的には情報伝達が完了したことを伝える言葉であり、「了承」は同じく権力に基づく要求を理解したことを伝える言葉。そもそも意味が違う。こちらは情報伝達をしているのに、向こうから命令受信確認が返って来たら、言葉に繊細な人間ならズッコケまっせ。だろ? 

今日の教訓。「胡散臭いバイラルは鵜呑みにしない」

あ、いつもと同じ教訓か。