【写真文化論 2014 第1回課題】

【写真文化論 2014 第1回課題】

「写真が写真になるまでをまとめよう」

1) この課題の目的

人類は何故「写真」という技術を生み出したのか? 要するに人類は何がしたかったのか?
それは何故、19世紀ヨーロッパで生まれたのか? 例えば17世紀中国で生まれた可能性は無かったのか?

写真の起源とその誕生を考える時に、私が皆さんに行って欲しいのは、「写真の誕生」に繋がるそれ以前の人類の営み、そして「写真が誕生したプロセス」そのものの注意深い分析です。

言い換えるならば、写真の誕生とは人類の歴史上のある1点に突如現れた事件ではなく、そこに至るまでの様々な出来事や営みがあったのだし、また、「写真の誕生」そのものも幾つかの出来事の連なりとして捉えうるということです。

そして、何より重要なことは、初回の講義で皆さんに説明したように、私達はそれぞれが「客観的な写真史の知識のセット」に対して「写真の誕生という主観的な意味」を生み出しうるということ。

そこで写真文化論の1回目の課題では、本やインターネットで調べうる「客観的な知識」群をもとに、皆さんのそれぞれに「写真誕生とそこに至る人類の歴史」を、「主観的に」構築してもらおうと思います。

2) 課題

〈課題の内容〉

その1:逆年表づくり

年表の一番上に、あなたが考える「写真が誕生し終わったことを示す事件」を置いて下さい。
そして、その下に、時系列の逆順で、つまり新しいものほど上に来るようにして、「写真の誕生に至るまでの様々な事件や社会の動き」を、あなた自身の自由な発想と主観に基いて並べて下さい。

その2:年表の解説

あなた自身が作成した年表を見た人が、その内容と作成意図をスムーズに理解出来るような解説を書いて下さい。目安は1200字/350words程度です。多すぎても少なすぎてもいけません。年表を見る人の立場に立って、もっとも読みやすくわかりやすいものを書きましょう。

〈書式〉

A4用紙で最大でも2ページまで。レイアウトも工夫して、読み手が最も見やすいと感じるものに仕上げて下さい。使用フォントセットは和文では明朝体とゴシック体、それぞれ1種類まで(サイズ変更、太字・斜体は同一フォントと見なす)。欧文はセリフ体とサンセリフ体を同じくそれぞれ1種類まで(サイズ変更、イタリックやボールドは同一フォントと見なす)。

使用言語は日本語あるいは英語。

〈提出〉

次回講義時に12部をプリントの上持参のこと。また、自分の作成した課題の内容を5分間でプレゼン出来る準備をしておくこと。

〈注意点〉

盗用・盗作は厳禁です。他の人が書いた文章を引用する場合は書誌情報を脚注にて明記するように。

評価基準は「どれだけ議論の材料として有用なものであったか」です。初回に説明したように「ぐうの音も出ない完璧な答え」は議論の材料としてはあまり好ましくないので、目指す必要はありません。活発な議論を喚起出来るようなものを作りましょう。また、この基準からは「適当に流して作ったもの」も低く評価されるということが想像出来るはずです。あまりにも低レベルなもの(やる気が無いことが即座に理解されるものという意味です。情熱を持って取り組んだものであれば、必ず評価されます)を持参した場合、警告あるいは退場処分もあり得ると心得て下さい。

受講者同士での事前の相談や情報交換は大いに奨励します。また、課題作成中に悩んだらいつでもメールかメッセージで相談して下さい。

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