「みんなの就職」の偉い人の談話に違和感が色々

「みんなの就職」って楽天がやってたんすねえ。しかしこれは・・・

「前年の採用(13年新卒)のときに、業界トップ企業は思いどおりの採用ができたが、2位以下の企業では内定辞退が多かった。2位以下の企業が内定を出しても、トップ企業に学生が流れてしまったのだ。」

「13年新卒採用から就職解禁が10月から12月へ後ろ倒しになったことで、就活期間が短くなり学生は十分に企業研究ができなかった。その結果、学生は企業内容を吟味することなく、とにかく業界1位を目指すことになってしまった。たとえば、自動車業界の場合、1位のトヨタ自動車と3位のホンダのどちらがいいのか一概に言えないが、学生はランキングだけを参考に決めてしまった。」

その程度の価値判断力とリサーチ力の学生が「良い学生」とは思えないな。
ランキングを鵜呑みにするってだけでもバカっぽい気がするけれど(私の教え子たちで最も優秀なクラスは、幾つも内定を貰った中から熟慮の上で「業界の巨人」ではなく「社風が自分に合うと感じた会社」に決めました)、そもそも今の新卒採用はハッタリが効く学生に明らかに有利で、教師から見た実力と企業側の評価はあまり一致しない。

あと、3年次の2月から3月時点の学生の能力と、卒業時の能力とは案外違う。4年次に卒論指導をきちんと受けた学生と、放置系のゼミ所属で4年次を適当に過ごした学生では、当然ながら前者の方が伸びている。だから実はその学生の指導教員が手抜き放置タイプか、きちんと指導するタイプかは、かなり重要なファクターになると思う。もちろん放置タイプの教員のゼミにいても、自分でどんどん動いて研究を進められる学生がいて、そういう学生こそ本物の「当たり」人材なんだけどね。

グローバル化で新卒一括採用は崩壊する
――2014年新卒採用の動きを振り返ってください。全体的に学生の動きは遅かった。意識の高い学生は3年生の夏休みにインターンシップに参加するなど就活をしていたが、多くの学生は「12月から始めればいい」という…