微妙な線ですが

 来年度の立教大学社会学部現代文化学科3年次フィールド演習の2次募集。書類提出が締め切られたそうで、希望者の数字だけ回ってきました。

 微妙。

 全部お引き受けしたら定員の目安となる数字はオーバーします。
 
 でも、誰も落とさなくても何とか見逃してもらえる程度の数字ではある。

 どうしよう。

 こうしよう。

 ともかくこれまで大学で書いてきたレポートは全部見せていただくので、それを読めば現時点での能力はだいたいわかります。手抜き癖がありそうだなとか、寄せ集めで誤魔化して乗り切ってきたなとか、そりゃもう一発よ。だって毎週毎週、基礎演習の学生が書くレポートに赤入れてきましたからこの4年間。追い込まれて逃げ場が無くなった学生が一念発起して大化けする瞬間もいっぱい見てきたし、敢え無くタップアウトして消えていった学生もいっぱい見た。

 どんな出来る学生でも、一度は追い込まれないといけないのです。だって大学ってのは、自分を一度バラバラにして再構築する為に来るもんですからね。高校まで手堅くあるいは器用にやってきて、入試もその延長で通過して、大学の前半2年間もまあ大過無く過ごして来た・・・・となると、どうなのかな。

 私が基礎演習や専門演習で担当した学生は、1度や2度は絶体絶命のとこまで追い込まれてきてます(今もゾンビ状態で期末提出作品を仕上げてるはず)。今年の基礎演習でも一番出来るレベルの学生が「最初の頃は何度も泣いてました」とボヤいてましたし(本当に涙が流れていたそうな)、去年の基礎演習で一番出来が良かった学生は、M先生のフィールド演習に入る為のレポートに最後の最後まで必死になって手を入れてました。

 だから「自分ってこんなに無力だったんだ」「こんなに頑張ってるのに、何でこの程度のことしか出来ないんだ自分は」という状態を見たことがあるな、この学生はと思えたら、定員を超えていてもお引き受けしますし、そういう死線を越えたことが無いですねと思ったら、申し訳ありませんがご遠慮いただこうかなと。