神スペック不要

 何人かの学生が言っておりました。

 「加藤ゼミがきついことは知れ渡ってます。それでも行きたいというのだから、きっと凄い気合いが入った人ばかりになると思います。そんな中で自分がやっていけるのかどうか、とても不安です。」

 こんな意見も複数ありました。

 「これまで自分はヌルい講義しか取ってきませんでした。逆に周りには、積極的に厳しい講義にも出て、将来の目標を見つけて、努力を始めている人も居ます。それがだんだん不安になってきました。先生のゼミは厳しいはずなので、そこで自分を鍛え直して、将来の目標を見つけられればと思っています。」

 なんか「きつい」「きびしい」だけが私の特徴みたいに言われているわけですが(笑)

 言っておくけど、いくら「きつい」「きびしい」とはいえ、常識の範囲内ですよ。ブラック企業で働く日々に較べたら全然まともですよ。人間らしい生活出来ますよ。

 それと、特別に優れた人でないとやっていけないなんてことも全く無いんです。だから選考レポートのテーマも、これまでの学習の成果ではなく、その人の人間性を見る質問に絞っているんです。

 自分には何の取り柄も無い、自分には何の価値も無い。そう思いこんでいる若者たちが、1年間の学習の中で自分の長所、自分の武器を見つけ出し、それを磨き上げてくれることを目標に、講義のデザインをしてありますから。

 学生には見せていませんけれども、実はこのフィールド演習を頼まれた時に5000字くらいの企画書を書いてあります。どの時期に何を教え、どの時期に何をやるのか、1ヶ月単位で細かくデザインして、何度か書き直したものです。平均的な能力の学生がパンクしないギリギリの線はどこかを考え、その一歩手前の負荷が年間を通してかかるように設計されています。きついことはきついですが、無茶なきつさでは全くありません。

 このフィールド演習の標語は以下のようなものです。

自分の居場所は自分で創れ。自分の仕事は自分で創れ。

 その為の支援は全力でします。

 覚悟はしておいてください。でも恐れなくても大丈夫です。神スペックでなくても大丈夫です。