ドッグイヤーで育つやつら

 学生の育ちってのは早いもんですね。大学2年次だからなんでしょうか? なんだか3ヶ月前とは見違えるように色々と出来るようになってきています。面白いです。半期で慌ただしく終わってしまう基礎演習と違い、1年かけて仕上げていくプログラムを作れるという点でも今年はやりがいがありますね。

 4月5月とじっくり座学で仕込んだ上で5月末に1泊の合宿をやったことで、16人のゼミ生の中に確固とした「学びのコミュニティ」が出来た印象があります。去年の基礎演習でも教えたKさんがリーダーシップをぐいぐい身につけてきて、コミュニティの核になってくれているのも大きいですね。Kさんは昨年、拓海さんの話を聞いてかなり刺激を受けていましたし、私もリーダーシップの予感のようなものは感じていたのですが、それが先月くらいからタケノコのように一気に地上に飛び出してきた。

 また、他の学生たちもKさんのリーダーシップというか推進力を、自分たちが楽しめる方向に向けていっているようです。上手に巻き込まれているとでも言うのでしょうか。先頭切るのが得意な奴がいて、ちょっと後ろからサポートする連中がいて、全体で何となくまとまっている。

 そんなわけで、なんだかあれよあれよという間に夏合宿実行委員会を結成して日程調整から宿泊予約まで済ませてしまったようです。私はといえば、彼らがやりたいことを出来るだけサポートするという立場で、エディトリアル系ファッション写真に挑戦してみたいという声が固まればライティング機材の手配をしたり、ビーチで撮影したいという声が出れば近場で穴場なビーチを紹介したり、領収証まとめて事務に持って行ったり・・・・・俺は奴らのマネージャーかよ!!

 でも、こうやって見ていると、この年代の若者たちを育てる勘所みたいなものが何となく掴めてきますね。若いから視野も狭いし、世間ズレしていないからやりたいことを前にして躊躇っちゃうことも多い。自分が何をしたいのかもクリアに言語化出来ない。ですが、ボトルネックになっている部分でさりげなくケツを蹴飛ばしてやると、案外あっさり先に進んでいったりする。この辺は、口だけは達者だけどケツの重さたるや奈良の大仏さん並みな某NPOの面々に較べると、遙かにスカッとします(笑) 若者たちは良いね。「迷ったら前に出れば良いんだよ。ケツは俺がきっちり持ってやるから!」と言ってやれば、「わかりました! 行かせていただきます!!」と前に進んでくれるんで。きっと来年の春には別人みたいにたくましく育ってますよ。

 てなわけで、この夏は若者たちとOC-6漕ぎに行きます。