採点地獄

 「多文化の世界」の採点を毎晩泣きながらやっています。

 履修登録が182人で、試験を受けたのが150人くらいですか。

 答案が送られてきてから採点して返すまで猶予は1週間もありません。私、生業としてやっているわけではないものでして、そんなまとまった時間をドーンと短い期間に食われると、色々しわ寄せが・・・・。

 答案の出来ですが、まあ講義をそれなりに聴いていた学生と、まったく聴いていない学生の落差は大きいですね。ブリリアントな答案も結構あります。これはすごいというアイデアを出す学生、ちょっとした工夫を手堅いプランに仕上げてくる学生。Sも結構つけましたよ。

 中国からの留学生で、中野のアイヌ料理店「レラ・チセ」までわざわざフィールド調査に行って来たという学生もいました。この学生も意欲的な答案を出してくれましたね。

 一方で、まともな文章が書けていない学生も両手の指の数くらいは居ましたか。いや、もっと居たかな? 同じ大学の学生でここまで文章力に差があるってのは何なんでしょうね? 

 それにしても、講義をきちんと受けてちゃんと勉強をしてきた学生の中に、私が講義の前後に「近くに居た」というだけの理由で話し掛けた(「講義難しい?」とか「試験ちゃんと書けそう?」とか)学生のほとんどが含まれていたという現象には考えさせられます。ちょっとした教員の働きかけでこれだけ意欲に違いが出るわけで、私としてはもっと沢山の学生に声をかけたいんですが、182人の履修じゃあいくらなんでもねえ。「良い人材を育てて社会に送り出す」という大学の使命を考えると、1つの講義に履修登録させる学生数は50人が限度なんじゃないかなあとも思いますが。