藤崎達也さんが、南山・何でも検証ワークショップへのエールを送ってくださったようです。
「実家に帰ると3面護岸の川でコイを釣るのが今でも楽しみです。それは僕の子供の頃の「自然体験」に他ならないのですが、そんな川は「自然」じゃないという人の方が多いでしょう。僕が幼少の頃は、実家近くの多摩ニュータウンの山という山が削られて、せっかくの遊び場が無くなったといつも泣いていましたが、知床から来たうちのチビ達が、再生された森や川で楽しそうに遊んでいます。気がついたら木は大きくなり、30年前は人工のドブにしか見えなかった川に、たくさんの水生昆虫が蘇っていました。それは、ウチのチビ達にとって「自然体験」でしょう。」
藤崎さんの実家は日野市にあったのですが、今はご両親は引っ越されて多摩ニュータウンの中の某所にお住まいだと伺っています。そして、私がへえと思ったのは、斜里町ウトロという世界レベルの大自然、原生の自然のすぐそばで、筋金入りのナチュラリストたちに囲まれて育っている子供たちが、山を切り崩して作られた多摩ニュータウンに再生された森や川を楽しんでいるということ。
多摩ニュータウンの「自然」、それをある種の人々は贋物の自然だと言うのかもしれませんが、少なくとも世界自然遺産の中に生きる人々をそれなりに楽しませうる程度の「自然」ではあるのです。
そしてここ。
「それよりも、特に都市部の自然環境を取り巻く課題に要求されていることは、ウカウカしているとどんどん育ってしまう子供達に、年齢に応じた今できる自然体験をさせることです。そして、決してマイナスの情報を入れないことです。(中略)自然を破壊するのも大人、傷ついた心を救うのも大人。その両面が都市部の大人の持たなければならないリスクなのかもしれません。」
これこそ藤崎さんが一番おっしゃりたいことなのだと思います。人間性のダークサイドに堕ちて戦うことよりも、子供たちに時間を使え。子供たちにダークサイドの暗闘を見せるな。Kapu na keikiを思い出せ。
そのメッセージ、しかと受け取りましたよ。