15年安保闘争の議論に潜む「はらたいらさんに全部病」の可能性

どんな政策、どんな法制度がより望ましいかの意見は人それぞれだし、皆さん違っていて良いものだと思いますが、リスクゼロでベネフィットだけが手に入る政策や法制度というものは無いのではないかと考えています。

現在盛り上がっている国防関連の法制度改革論議に関しても、たしかに現行法制は今まで目立ったダメージを引き起こしはしなかったですが、だからゼロリスクの法制度であるということは言えないのではないか。日本を取り巻く状況は米ソ冷戦から湾岸戦争、タリバンやISの台頭、中国の超大国化と南シナ海進出政策などなど、何度も大きな変化がありましたから。

2011年3月10日までは日本の原子力発電も国家に対して目立ったダメージを引き起こしてはいませんでしたが、それがゼロリスク体制を意味しなかったことは残念ながら有名です。

制度を変えないことの国防上のリスクは確実に存在し、制度を何らかの形で変えることによる国防上のリスクもやはり確実に存在する。それらの様々なケースにおけるリスクとベネフィットのありようを、それぞれが考えてみた上で、安倍政権の現在の政策に賛成、反対というような議論が望ましいと私は思っています。

ゼロリスク政策は有り得ないという前提の共有ですね。

どうも私が生きてきた時代の日本という場所は、リスクテイクを極度に嫌うあまり、ゼロリスクの選択肢がどこかにあるに違いないから、それを発見して有り金全部突っ込もうという考え方が強かった気がします。

何と呼べば良いのかな。

「ゼロリスク症候群」
「はらたいらさんに全部病」

二つ目は古過ぎるですか?