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 昨日、例の中部国際空港に、一人の日本人の遺骨が着陸しました。173年前に鳥羽から江戸へと千石船で航海する途中で遭難し、北米に漂着した音吉さんが、ついに故郷に還られたのです。

 『ズニ族の謎』精読シリーズでも触れましたが、北東アジアから北太平洋海流に乗って北米に漂着する船は100年あたり15艘前後という試算があるそうで、まさにその実例ですね。千石船クラスの船ならば生きて辿り着けたわけです。

 音吉さんは帰国を望みましたが、幕府の鎖国政策故に帰国が認められず、現在のシンガポールの地で没したのだそうです。音吉さんの故郷は現在でいう美浜町。南セントレアなんて馬鹿な地名にスリ変えられる前に戻って来られたことがせめてもの救いでしょうか。

http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/050219_6.html