二人がシャンゼリゼに帰ってくる!!

 ま~だ興奮が続いてます。

 ツール・ド・フランス。総合争いは果敢に攻めたシュレク兄弟の圧力を受けきったコンタドールがリードを守りきってしまいましたが、それよりも別府選手と新城選手ですよ。別府選手は昨日の7位に続き、今日の超級山岳ヴァントゥ山頂ゴールのステージでもグルペット前の92位でゴール。新城選手もグルペットからは溢れずにゴール。
 
 ついに日本人選手がシャンゼリゼを走ります。

 1ヶ月前には予想も出来なかったことです。特に別府選手はスキル・シマノに移ってから精彩を欠いていたのでツール・ド・フランス出場も危うい感じでしたが、何の何の。蓋を開けてみれば世界最高の舞台で堂々と渡り合って何度も見せ場を作ってくれました。

 別府選手は本来は1日勝負のクラシックタイプのライダーなので、グランツールを走りきる体力があるかどうか少し心配でしたし、ブログでも弱音を吐くことが多かったので、精神面もまだちょっと弱いのかなと思っていたんですが、これは完全に見立て違いでしたね。何年も下積みを経験してきた中で培われた基礎体力。殺到する報道陣にきちんと対応しながら過酷なグランツールを走り続ける精神力。さらには勝負所で日本人に対する侮りをものともせずに上がって行く図太さ。
 今、日本最高のロードレース選手は誰かと尋ねられたら、10人中8人は別府選手だと答えるんじゃないでしょうか。

 新城選手は第2ステージの5位以降はなかなか目立てませんでしたが、それでも20ステージまで走りきったのだから、その実力に疑問の余地はありません。UCIプロチーム所属の彼は来年もグランツールに出られる可能性が非常に高い選手です。ここまでは若さと勢いで一気に上がって来ましたが、このツール・ド・フランスの経験が加わって、来年には更に強力な選手になっていることでしょう。

 さて、ツール・ド・フランスの最終ステージはパリ郊外からスタートしてパリ中心部までパレード走行。セーヌ河沿いの道からコンコルド広場に飛び出して、あとはシャンゼリゼ通り周回です。これまで、この凱旋ステージのコンセプトがアタマでは分かっていたんですが、今日になってその意味が心の底から理解出来ました。ツール・ド・フランスの20ステージを戦って生き延びてきた選手たちの「英雄さ加減」が。

 明日は「南山・何でも検証ワークショップ」ですが、終わったらシャンパン買って大急ぎで家に戻ります。報告書? そんなものは月曜です。後回しです。僕らのスーパーヒーローの凱旋を祝福すること以上に大切なことなんか思いつきません。

 あ、そういえば今日、行きつけのショップを覗いたら、一番目立つところにコガのフレームがありました。別府選手のチームが使っているフレーム。それと、レプリカジャージの箱から1ヶ月前には確かにあったスキルシマノのジャージが消えていました。