2006-07

文化

口笛吹いて

「カピタン・アラトリステ」シリーズの登場人物は、特に悪役に見所のある人物が多いのですが、その中でも小生が一押しの怪男児が、ご存じグアルテリオ・マラテスタ。イタリアはシチリア島出身の殺し屋で、アラトリステの宿敵として大活躍するお方です。既に読...
王様たちのはなし

マリア・アナ王女の生涯

マドリまでナンパに来たチャールズ1世とは結局結ばれなかったマリア・アナ王女ですが、その後の彼女はどうなったのでしょうか? 彼女はあの事件の8年後、1631年にハンガリーおよびボヘミア王のフェルディナントに嫁ぎました。この旦那が1636年に神...
翻訳作業

2巻のタイトル

アマゾンの「出版社からのコメント」で知ったのですが、2巻のタイトルは『異教の血』だそうです。原題を直訳すると「血の純粋性」とかそんなような感じになるのですが、原題直訳系の邦題はどう工夫しても語呂が悪いので、なんとかならんものかとボカネグラ神...
ミクロネシア

「アルバトロス・クラブ」会報14号(1996年4月)

それでは拓海広志さんから頂いた資料を順に紹介していきましょう。 まずいきなり超弩級の資料の登場です。「アルバトロス・クラブ」の会報、通巻14号。1996年4月発行の分厚い一冊。132ページまでは力のこもったエッセイや論文が並び、例えば75ペ...
QandA

バッキンガム侯爵が突如公爵になるのは何故?

1巻の作中で、最初は「バッキンガム侯爵」として登場していたジョージ・ヴィリヤーズが最後の方では「バッキンガム公爵」になっているのは何故、という質問を頂きました。 実は作中でも触れられているのですが、彼はこのマドリッド滞在中に爵位が一つ上がっ...
王様たちのはなし

ヨーロッパの王室と領土

このシリーズを読んでいて、戸惑う方も多いのではないかと思うのが、各国の王室と領土の関係です。例えば当時のスペイン王国は、ヨーロッパの中でもポルトガル、現在のオランダ及びベルギー、イタリア半島南部、シチリア島などを支配していました。 それでは...
アラトリステ

「カピタン・アラトリステ」の世界

「カピタン・アラトリステ」シリーズは、著者ペレス=レベルテの趣味を反映して、蘊蓄満載、しばしば話の本筋から離れて暴走を始めるという、なかなか楽しい作りになっています(それが魅力の一部でもあります)。そして、ヨーロッパ近代史の知識があると、こ...
ミクロネシア

すごい資料が手に入りましたよ

1994年にヤップ・パラオ間の石貨運搬航海を行った「ムソウマル」号の航海の記録が手に入りました。このプロジェクトを行った「アルバトロス・クラブ」で代表をしておられた拓海広志さんが、直々に当時の資料を送ってくださったのです。本当にありがとうご...