書評・読書記録

川越宗一『熱源』書評:NHKの大河ドラマの2時間総集編みたいな小説でした

川越宗一『熱源』 読了。 誰が主人公だかよくわからないのと、場面転換が細かくてポンポン時空ジャンプするのと、さほど必要とも思えないような実在有名人の一瞬だけ登場演出の多さと。 悪い意味ではなくこれは最近の漫画の演出を取り込んでいるのではない...
スポーツ

こんな時代ですが11年前のMTBのサスフォークを変えた

今さらなんですが、変えました。 2010年の4月に仙川にあったWing Pawで組んでもらったKONAのExplosifです。今は独立されてSEED CYCLEになってますね。  部品も9速時代のLXやXTのままなんですが、壊れるところもな...
インターネット文化

90-00年代「サブカル」の閉鎖性と10年代以降のシェア文化の開放性

90年代サブカルの露悪趣味で思い出したんですが、増田聡(音楽学者・大阪市立大)が1999年頃に「増田プレイボーイ掲示板」というウェブ掲示板を開設していて、必ず投稿の本文中に男性器の俗称を入れなければならないというルールでした。彼が鳴門教育大...
評論

2020TOKYOは「90年代サブカルの葬式」

小林賢太郎さんという方、名前を拝見するのも私は初めてなんですが、きっと今現在は立派な方なんだと思います。ただ、ホロコーストは「永遠に絶対許さない」のスタンスの国が幾つかあるので、どうしてもというのであれば事前に自分から「昔こういうことをやっ...
インターネット文化

100ワニ映画を巡るあれこれ。そしてアンチだけが残った理由(フォロワー数に対するロイヤリティの高いファンの歩留まりの極端な悪さ)

映画「100日間生きたワニ」へのアンチ活動が話題になっている。 私は100ワニはどちらかと言えば好きではない(絵柄もストーリーも売り方も)が、それでもわざわざ嫌がらせをするというのは発想の外にあった。 だが、何故100ワニに限ってこうした状...
小説

書評:佐藤亜紀『バルタザールの遍歴』

佐藤亜紀『バルタザールの遍歴』読了。1991年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 日本ファンタジーノベル大賞は『後宮小説』とこれで路線が決定的になった感がありますね。 内容は佐藤の好きな20世紀初頭のドイツを舞台にしたピカレスク幽体離脱ド...
評論

適度に意味不明な商品と日本の批評界隈

自分でも意味内容が確定出来ていないけど、いかにも意味ありげに見える・響く言葉を考案して、それを使って意味ありげ(だけれども実は大した話はしていない)な論考を公開していって、バズの気配が出た案件を仲間内でせえので一斉に神輿に担ぐ。 というのは...
インターネット文化

犬笛ファンネル起動からの学級会型リンチはデメリットも小さくない

いわゆる「界隈」での論争。 犬笛ファンネル起動からの学級会型リンチで気に食わない言説を封殺出来る場合もあるのでしょうが、学級会を開いたことで逆に論敵を硬化させた挙げ句、何年経っても定期的にロケット弾を打ち込んでくる宿敵に育て上げてしまうこと...