アリンガノ・マイスの特徴

イメージ 1

イメージ 2

 以前に林和代さんから「マイスには鳥が付いている」と伺って、いったいどういうことなのかよく分からなかったのですが、やっとわかりました。本当に鳥の頭を象ったパーツが付いてるんですね。これはハワイアン航空の機内誌「Hana Hou!」の2007年12月-1月号に掲載された記事の写真。

ERROR: The request could not be satisfied

 この記事によれば、船大工の棟梁を務められたスティーヴ・ギャレットさんはもともとワシントン州の出身で、北欧やアラスカなど各地を渡り歩いた後にオアフ島でクレイ・バートルマンさんに出会ったのだそうです。その後、2003年にクレイさんが病に倒れた時にハワイ島に行って、そこでクレイさんの遺志を継いでアリンガノ・マイスを完成させることを誓ったのだとか。

 つまり、スティーヴ・ギャレットさん自身も義勇軍というか、何か意気に感じて(そして成り行きで)ハワイの航海カヌー文化復興運動に加わった方なんですね。実はこういう方、多いんですよ。そもそもホクレアを建造したベン・フィニー博士もサンディエゴ出身でしたし、ウィル・クセルク先生はチェコ系、1980年代のホクレアの伴走船のオーナーにして船長であったヤクベンコ夫妻はオーストラリアンだったかな。面白いですね。他の土地からやって来た人々が集まって力を合わせているという側面がある。それはまあ大きな社会ということで言えばアメリカ社会やハワイ社会の特徴なんだけれど、先住民文化の復興運動でもあるところの航海カヌー文化復興運動が、そういった人々によって担われているというのは、とても示唆的です。

 要点を言えば、多くの場合は排他的になりがちな(「よそ者に自分たちの文化の核心は理解出来ない」という定番フレーズで)マイノリティのムーヴメントの中にあって、これはやはり画期的なことと言うべきなんですよ。もちろん、20世紀のある時期においては、東大や京大を出た人生順風満帆のエリート学者がマイノリティ運動に参加して頭から湯気を噴き上げて見せるようなこともありましたが(そしてそれによってさらに学者として出世していくわけです)、このハワイの情景はそういった古典的な対立の構図とも一味違っているように見えます。というか対立を目指してやっている運動では無いわけですよ彼らの場合。そこが素敵だなあと私は思いますね。

 ところで石川さんが書いておられたパンの実のイラスト。小さいですが画像見つけました。ここ。

404 Not Found

 さて、あと1時間で出航するのかな? もうミーティングは始まってるでしょうが・・・・?