アルパインフェローシップ、視覚芸術部門ショートリストを見て感じた、日本市場の独特のあれ。

アルパインフェローシップ、視覚芸術部門ショートリスト。日本人作家は見当たらない。残念。

今回のアルパインフェローシップはハンナ・アレント財団とのコラボということで、ショートリスト入りしたのは、たとえばこんな画家さん。イラン人女性でイランの女性人権問題をもうギリギリの線まで踏み込んで表現してる。これは選ばれるよねと納得。

Kristina Varaksina

ロシア生まれの女性フォトグラファー。ロンドンとNYで活動。彼女の作品もLGBTQの問題意識を非常に洗練された形で表現出来ている。これも選出納得の人選。

Pragati Dalvi Jain

インドの女性作家。

あくまでも感想なんですが、外国のそれなりのキャリアがある女性現代アーティストと日本の女性現代アーティストを比較すると、前者は大人、後者は子供っぽく感じます。良い悪いの話ではなく。

日本の女性現代アーティストは取り敢えずエモとカワイイ、子供がいたら母性に全振り! みたいな。理屈なんかいらないんだよ! 女の子に! (とギャラリストやコレクターやギャラリーストーカーのおっさんたちは思ってるかもしれないぞ)

例えば現代日本で売れているアラフォー女性の現代アーティストのプロフィール写真や文章と、同世代の欧米や中東、南アジア、東南アジア、中南米の女性現代アーティストのそれを比較してみると、何かが見えてくるかもしれません。

日本市場で評価されようとすると、女性は成熟とか知性よりも未熟や感情・感性(とルックス)をブランディングの軸にしていった方が有利という状況がいまだにあるのかな、と思ったりもします。

もちろん!

女性に成熟や知性よりも未熟と感性を求める市場の方が歪んでいますし、その結果としてより大きな市場(国外)へのアクセスにハンデがついているということも自覚していくべきでしょう。

女性の若さを消費してるだけなんじゃないのって話ですよーするに、な。