国立民族学博物館レポートの第二弾です。
常設展の手前で、人間と水の関わりにスポットライトをあてた小さな企画展示をやっていたのですが、その中に航海カヌーの模型が2つありました。
画像1・2 ソロモン諸島の航海カヌーの模型
最初にポリネシア航海協会がスカウトしようとしたテヴァケ師が乗っていたのは、たぶんこんな感じの航海カヌーでしょう。ソロモン諸島の北側はポリネシア文化圏がメラネシアに食い込んだ感じになっている場所で「Polynesian Outlier」と呼ばれています。カロリン諸島などのミクロネシア系の航海カヌーと、ポリネシアの航海カヌーの分岐がこの地域にあったんじゃないかと私は思っています。実際、この地域から北上してミクロネシアに拡散していった人々が、現在のカロリニアンの祖先らしいです。
画像3 ソロモン諸島のカヌーの船首像
画像4・5 サモアの航海カヌーの模型