筆が足りない

 じわりじわりと前に進んでいるらしい、ホクレアの日本航海計画。再三書いておりますが、私は来年中にホクレアが来る可能性を8割強と読んでいます。やあ、楽しみだ。

 さて、そういった中で、やはり何といっても求められるのは、ホクレア号とは何かという事を、日本においてより多くの人々に知って貰う事。

 これについては『Tarzan』の別冊が非常に大きな役割を果たしたと思っています。ですが、あの本は既に店頭に無い。星川淳さんの『星の航海士:ナイノア・トンプソンの肖像』は在庫切れ再版未定。『ホクレア号が行く:希望の船のメッセージ』くらいでしょうか、今手に入るのは。あとは、一部にホクレア号に関する記述も含む本として、池澤夏樹さんの『ハワイイ紀行』と山口智子さんの『反省文:ハワイ』がありますか。
 
 ネットに目を向けますと、とりあえず私は細々とウェブログやウェブサイトで情報を紹介していますけれども、そういう事をやっているのが一人二人というのは、いかにも寂しい気がします。私の文体やムダに多い情報量に馴染めない方もきっと沢山おられるでしょうしね。それに、私は私の感じ方、考え方に従って書いていますが、ホクレア号について何を感じるか、何を考えるかは人それぞれですから、もっともっと色々な意見が発信されていた方が健康的です。私の感想、私の意見はあくまでも私個人のものですから。

 それから、ホクレア号を知っている人が集うコミュニティを沢山作る事も大事でしょうね。

 ホクレア号は日本列島を舐めるように縦断していきますから、どこか1箇所にホクレア支援コミュニティがあったってしょうがないわけです。以前にも書きましたが、どこかに総司令部を作って、そこが全国のホクレア支援活動を仕切るみたいなモデルはムダが多いです。それに、そういう全国組織みたいなものの統制を嫌う人も少なからずいるでしょう(私自身、あまり大きな組織には関わりたくない気分があります)。むしろ、お互いに緩やかに繋がっている小さなコミュニティがいくつも生まれる方が小回りが利くし、風通しが良いでしょう。

 ネット上のコミュニティも、そろそろ出来て良いんじゃないかなと思っています。ウェブログですと、どうしても一方通行のコミュニケーションになりがちですし、開設者の志向性が、そこでの会話に強く影響しますから。なんといっても個々の記事からしか話は始まらないですしね。

 最近はウェブログ全盛ですけれども、マルチスレッドフロート型掲示板(いわゆる「2ちゃんねる」型掲示板)にも、メディアとしての利点は沢山あるでしょう。発言者が平等な立場で議論出来るという利点。スレッドと「板」という2つの情報統合レベルがありますから、個別の話題を個別のスレッドで話し合いつつ、隣接する話題同士を「板」という形でまとめておける利点。

 ホクレア号の日本航海を例に採れば、日本航海全体を論じるスレッドがあり、個々の寄港地ごとの活動を論じるスレッドがあり、あるいは宿泊とか通訳とかケータリングのようなテーマ別のスレッドがあり、というような形で、ホクレア号を支援する(したい)人々が、緩やかに連帯出来るのではないかと思います。

 ならばお前が作れば良い、と思われた方もおられるかもしれません。

 ですが、私個人は、1人の人間がそういった形で色々と抱え込んでしまうのを、はっきり良くない事だと考えています。私はホクレア号の日本来航に際して「仕切り役」になりたいと思っていません。私が得意なのはともかく本を読んで考える事ですから。私は、あくまでもホクレア号の日本来航を支援する人々の中の1人でありたいのです。

 ですから、正直に言えば、どなたかがホクレア支援掲示板のようなものを独自に開設されるのを心待ちにしています。

 現在、このウェブログのヒット数は1日あたり50弱です。自動巡回プログラムやランダム閲覧で来られた方を除いて、定期的閲覧者はだいたい30-40人の間に入るでしょう。

 それだけ居れば、掲示板という形のコミュニティも成立するのではないでしょうか。

 いかがでしょうか。どなたか、新たにホクレア号支援ウェブサイトや掲示板をお作りになる方はおられませんか? 

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 ちなみに寄港予定地ですが、既に別の所で(オフィシャルではないですが)公開されているので、まあたぶん、公にしてしまって良いんでしょう。

沖縄県那覇市 鹿児島県熊毛郡屋久町(屋久島) 熊本県熊本市 長崎県長崎市
福岡県福岡市 愛媛県宇和島市 山口県大島郡周防大島町(周防大島)
広島県広島市 和歌山県和歌山市 静岡県清水市 神奈川県横浜市
東京都(東京港) 福島県いわき市 青森県八戸市 北海道函館市 北海道白老郡白老町

 いかがでしょうか。みなさんの地元はありましたか*?

* 噂に囁かれていた神奈川県鎌倉市には斜線が引いてありました。三重県伊勢市も同じく。