昨日は三菱商事ロジスティクスの小野さんが講師役で、3年ゼミの2月の展覧会に向けたプロジェクトマネジメントの実務レクチャーでした。ゼミからはクリエイティブディレクター(ゼミ長)のすぐ下でプロジェクト運営を統轄する総監督、制作2部の部長らが出席。また聴講生として去年の3年ゼミ生や異文化コミュニケーション学科の4年生、社会学科の2年生なども参加。ワークショップ形式でプロジェクトの運営実務をブレークダウンして個々に課題を検証していきました。
小野さんは会社でやっておられる大型案件の話などを例に出しながら、タスクのリストアップのやり方や資材の管理法、予算の管理法、人の動かし方など基本的な考え方を丁寧にレクチャーしてくださったのですが、それらの作業の中で明るみに出たのが、我々のプロジェクトは経験も時間も資金もマンパワーもかな~り不足しているという、言ってみれば当たり前の現実。ワークショップが進むに従って言葉少なになり、青ざめていく総監督(笑) それを眺めてニヤニヤする指導教員。
いやあ、サディストの魂が震えましたね、今日も。
嬉しかったのは、慶応義塾大の文学部で考古学や博物館学を教えておられる江添誠先生も顔を出してくださって、博物館実習を教える教員・実務家としての視点から、色々と有益なアドバイスをしていただけたこと。展示物のボリュームは壁面の面積で考えて管理するとか、展示物のサイズによって観覧者と壁面の距離は変化するといった話は、当然ながら社会学部生には初耳なわけですが、実際に展覧会をやるためにはとても有益な情報です。
ちなみに小野さん、江添先生、そして私は1990年入学の立教大学文学部史学科の同級生。学生時代にはちょくちょくつるんで遊んでいた仲でした。その二人が20年の時を経て、こうして私のゼミの運営の大きな力になってくれるのだから、持つべきものは友人ですよ。
レクチャー後も3年ゼミ生たちはいつものミルミレで話し合っていたみたいですが、どんな話し合いになったのか。先ほど、クリエイティブディレクターから、来週のゼミの内容を変更したいという申し出がありましたから、既にゼミ全体で問題意識は共有されていることと思います。壁は高ければ高いほど面白い。どうやって乗り越えるか、あるいは穴を開けてぶち破ってくるか。楽しみでたまらんです。
既にプロジェクトのマネジメントはクリエイティブディレクターと総監督の二人が掌握していて、私は外部に対しての責任者でしかありません。すなわち、彼ら彼女らには、私に泣きついて何とか格好を整えてもらうという逃げ道も残されていないということ。自分たちの力でやり遂げなければ破綻です。
いやあ、サディストの魂が震えます。