アート&デザイン

アーシュラ・K・ル=グウィン『いまファンタジーにできること』書評(のようなもの

アーシュラ・K・ル=グウィンが、ちょうどハリー・ポッターが大ヒットしている時期に書いたファンタジー文学批評『いまファンタジーにできること』(河出書房新社2011)を何日か前に読了した。 彼女がファンタジー文学について主張していることは、特に...
評論

マーケティングとプロダクトデザインによって作られた小説の価値とは

有名ラノベ編集者が小説の表面的なUIしか見ていない(ように見える)場合があるらしいことを知って、色々と考えている。 日本の文芸創作の世界の大半が、いわゆる限界芸術的なものであることをあらためて実感した気がする。 マーケティングとプロダクトデ...
評論

おじさんは3m離れる

距離感の話です。 私見ですが、おじさんは若者たち、特に若い女性たちからは3mくらい離れた立ち位置をキープするのが良いと思っています。 これはリアル空間、バーチャル空間、両方においてです。 3mというのは、若者同士の会話は聞こえない距離です。...
インターネット文化

仮面ライダーゼロワン最終回への反応に見る、ラーニングの難しい人たちの問題

仮面ライダーゼロワンの最終回に対する反応(の一部)を見ていて面白いなあと思ったことを以下に列挙する 1) 自分の好みじゃない展開・演出だからダメな作品と断定する人がいる →個人的な好き嫌いと客観的な品質の区別が出来ない人。意外に多い。 2)...
書評・読書記録

アーシュラ・K・ル=グウィン『アースシーの風』と、二つの金字塔。

アーシュラ・K・ル=グウィン『アースシーの風』を読了。 これで同シリーズの本編は通読したことになるので、そのまとめとして書評を書いておく。 豊かな才能を持つ少年ハイタカが一流の魔法使いゲドとなり、東方のカルガド帝国の侵入を退け、死者と生者の...
書評・読書記録

清水真砂子『幸福に驚く力』(かもがわ出版、2006)を読んでギョーカイ裏話の功罪を考えた

翻訳家の清水真砂子の講演録『幸福に驚く力』(かもがわ出版、2006)をついでに借りてきて読んでいるのだが、これが予想外に面白い。 外国は知らないが日本では最近、編集者という肩書の人がやたらとドヤるようになっていて、俺は何百万部売った、私は何...
書評・読書記録

クイア的なファンタジーといえばル=グウィンより河惣益巳ではないか

ル=グウィン『帰還』を昨日読了。 個人的にはフェミニズム小説としてめちゃくちゃ楽しかった。 出た当初(1990年)には上橋菜穂子すら拒絶反応を起こしたという話があって、いかにル=グウィンが思想的に尖っていたのかがわかる。 ただ、ル=グウィン...
書評・読書記録

「ドラえもん のび太の新恐竜」はまるでポケモン映画だった

昨日は息子と「ドラえもん のび太の新恐竜」を見てきました。 映画館で見るのは、自分が子供時代に見た「のび太の恐竜」などを別にすると「新・のび太の日本誕生」から5作品連続です。チケットだけじゃなくて毎回、グッズも必ず買ってるので、まあロイヤル...