今年もワイタンギ・デイ(ニュージーランドの建国記念日、2月6日)の噂が立つ季節になりました。
ご存じのようにニュージーランド/アオテアロアはマオリとイギリスの契約(=ワイタンギ条約)によって成立した国家ですから、この条約が締結された日こそが正真正銘の建国の日なんですねえ。
さて。今年の目玉イベントは、マオリの航海カヌー「テ・アウレレ」の総帥ヘケヌクマイ・バズビー師が建造中のカヌー、「ヒネモアナ」の進水式らしいです。このカヌーは全長13.5mの単胴式カヌー。マオリのカヌーなのでアウトリガーもありません。主材にしようとしたトタラの芯部が腐っていたので、急遽別のカウリ材を調達して建造しているのだそうです。年明けの時点で船首と舷縁の工作は完了、船尾もほぼ完了、あとは胴体の工作のみとのこと。
ちなみに「ヒネモアナ」とは北島の東海岸辺りに居たマオリの神話に登場する海の女神のお名前。彼女は海の神キワの二人目の奥さんで、海そのものを象徴する女性です。二人の間に生まれた子供達が海の生物の祖先になったとされています。
という名前を予め与えられているこのカヌー、実は何と女性だけの為に建造されるカヌーなんだとか。要するにこのカヌーのクルーは全て女性なんだそうです。