こないだ買ってみた「青騎士」というマンガ雑誌をパラパラ眺めてて思ったんですが、キャラがウェブマンガみたいなテンプレじゃないから、読むのに時間がかかるんですよ。
ウェブマンガが圧倒的にテンプレベースなのは、今の消費者は新しいものを好まないのと、秒で理解出来る認知負荷の低いものでないとスマホ閲覧環境では離脱されちゃうのとで、テンプレキャラの微調整でキャラ造形しないと勝負にならない市場構造が元凶だろうけど。
でも、俺が中高生の頃の「読み応えがあるマンガ」ってこれくらい読みにくくて、何度も読んでじっくり理解していったよなあと。
岡野玲子『陰陽師』もそう。読むのに時間がかかる。でもこういうマンガの方が断然好き。
吉田秋生『バナナフィッシュ』、永野護『ファイブスター物語』、士郎正宗『アップルシード』、高橋留美子『めぞん一刻』などなど、この辺の歴史的名作はテンプレキャラなんか一人も出てこない。
今、ツイッターで「これが凄い」って流れてくるマンガを読んでも「またいつものキャラか」って思うだけ。
ほんの数分のスキマ時間にスマホでぱぱっと読めて全部理解できるようなものでないと離脱されちゃうから、大半のウェブマンガはコタツ記事みたいなのになるんだろうけど。正直、つまらんですよアラフィフのひねくれ者にとっては。こんなの読むなら昔の名作をセットで大人買いして読むわって思う。
(老眼にはスマホウェブマンガは物理的にキツいという裏事情もある)