かのナイノア・トンプソンも参加した沖縄、座間味の帆漕サバニレースの仕掛け人が、今度は琉球王朝の使用していた交易船「進貢船」の建造を目論んでいるようです。
以下引用
「海洋民族の誇り現代技術で復活/海人グループ、構想呼び掛け
「県民の船」琉球帆船(進貢船)を造り、ニライの海へ乗りだそうと夢見て企画しているのは、海技士で作家の真久田正さんらヨット乗りや帆かきサバニにかかわる海人グループ。
2000年沖縄サミットを記念して彼らがはじめた「サバニ帆漕レース」は、六年目を迎える。レースは海洋フォトジャーナリストの添畑薫さんが提唱し、那覇市と座間味村の共催で始まった。(…)アメリカズ・カップで有名な故ピーター・ブレーク卿、ハワイ出身の海洋冒険家ナイノア・トンプソンさんらも参加し、世界的な話題にもなった。(…)経験と実績を備えた海洋民族の末えいたちが、新しい「大交流時代」をめざして、壮大な夢を描きだした。
彼らはサバニレース実行委員会(会長・翁長雄志那覇市長、副会長・仲村三雄座間味村長)のメンバーを中心に、企画を練り、2009年の第10回サバニ帆漕レースを目標に、全国の沖縄ファン、海好き人間に幅広く呼び掛けようと意気込んでいる。
船体はサバニ型かマーラン船。(…)帆はジャンク型のガフリグで、甲板は三層全通。船室はコンパートメント。内装には伝統工芸の漆、螺鈿、堆錦、象眼、彫金を施し、陶磁器、染織、琉球ガラスなどをふんだんに使い芸術的に。
食事は琉球料理に泡盛。夜には唄三線の弾き語り。
奄美―沖縄―宮古―石垣―台湾―中国。ときには韓国、フィリピン、インドネシアまで。海のシルクロードを伝って、アイランド・ホッピング(島巡り)にエコツ-リズム。
ダイブ&クルーズやシー&エアーも組み合わせ、修学旅行や体験学習で自然を愛する人材育成にも役立てたい。」
図面を見るとスクリューが付いていますし、仕様を見ても外見は似せてありますが、中身は現代的な船のようで、リモート・オセアニアの航海カヌーたちとは根本的に考え方が異なりますね。どちらかというと観光客目当て的な仕様のような・・・・。
エコツーリズムという言葉も出てきますけれども、この船が真に沖縄県民の船となるには、まず沖縄とは何か、あるいエコロジカルであるとはいかなる意味か、観光とは何かなど、きちんとコンセプト面で詰めていくべき課題が結構あるような気がします。