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 昨年10月に就航した新造船ホクアラカイ号。細かい数字がわかってきました。

Hokualaka'i makes its debut | The Honolulu Advertiser | Hawaii's Newspaper
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 全長58フィート、全幅18フィート、定員12名。ホクレアは全長62フィートで全幅が17.6フィート、定員16名ですから、微妙にサイズ違いますね。マストも1本だしな。

 デザインは前回、MTECとチャド・ババヤーンとお伝えしましたが、どうやらもっと沢山の人の意見が入っているみたいです。ハーブ・カネやベン・フィニー、ナイノアも参加しているようですね。

 しかし、この船の最大の特徴は別の所にあります。

 船体形状をCAD(コンピュータ支援デザイン)システムでやったとか言っていましたが、その意味がわかりました。今回この船はポリネシア航海カヌーとして初めて量産可能な型を造って船体を作ったそうです*。これまで航海カヌーは全て特注の1点製作ものでしたが、これからはホクアラカイと同じ型で良ければ、ぐっと格安に手に入るわけです。

 気になるお値段ですが、金型製作費に10万ドル(1100万円)、船体そのものは32万2000ドルだったそうです。ですから税金とか利潤とか載せても4000万円くらい払えば、きっと同じ型の船を売ってくれますよ。

 どうですかね。青森の秀吉さんあたり、日本初のポリネシア航海カヌーを手に入れてみませんかね?

*想像ですが、ホクレアやマカリイは同じFRP艇でも、船体の外形のオス型を作っておいて、その外側にFRP樹脂を塗りたくって固めてから型を抜く、ハンドレイアップ法と呼ばれる成型法を用いたと思われます。一番簡単で一点物の製造に向いているからです。一方このホクアラカイは、メス型を作っておいてそこにFRP素材を吹き付け、固まった所で型から抜いて表面を仕上げるスプレーアップ法か、もしかしたらオス型とメス型を用いて流し込み成形するレジントランスファー法かもしれません。こちらは初期投資は大きくなりますが、一度型を作ってしまえば製造そのものはハンドレイアップ法より簡単です。