朝日新聞の「ニッポン人脈記」ハワイ編が今週完結したようです。最終回はアイヌとカウアイ島の先住ハワイアンの繋がりの紹介。カウアイ島在住のクム・フラ(フラの宗匠)のプナ・ドーソンさんがここ何年も、定期的にアイヌとの交流を行っているという記事です。このドーソンさんのグループは、カウアイ島で建造中の航海カヌー「ナ・マホエ」にも関わってます。
それだけじゃないですよ。ドーソンさんはヴァカ・タウマコ・プロジェクトの総帥、本物の古代ポリネシアの技を受け継ぐ航法師、クルソ・カヴェイア大酋長がカウアイを訪れてその技術を披露した時、ラウハラの帆の編み方の指導を受けたといいます。ドーソンさんはかつてホクレアやハヴァイロア用にラウハラの帆を作ってみたこともあったのですが、いずれもあっという間に裂けてしまったので、やはり腰を据えて本物の技術を学ばなければと考えているのだそうです。
http://www.aloha.net/~vaka/news1000.html
このラウハラの帆は古代ポリネシアの航海カヌーが使っていた帆なのですが、当然ながらハワイではラウハラの製作技術が失われていまして、1980年代にはミクロネシア連邦にある域外ポリネシアのカピンガマランギ島で作ってもらったものを、ホクレアに装備してみたこともありました。ただ、最近のポリネシア航海協会は古代の技術の復元と探求にはあまり重きを置いていないので(ホクレアの帆も最近は西洋式のラテンセイルだし・・・)、むしろこういった試みは、ポリネシア航海協会からは少し距離を置いた人々によって担われているようです。
まあ、適材適所というか、それで全体として相互に補完しあえていれば良いんだと思います。