Te Vaka

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今日はCDの紹介です。

Te Vaka:Roucouler Ukulele(Avex/AVCT10017)

 タヒチアンのコンピレーションですね。邦題は「カヌーが行く」。Te Vakaというのはタヒチ語で「カヌー」という意味なので、まあそのまんまです。

 演奏している方々は皆、タヒチのポピュラー音楽家たちなんですが、何せ全然名前知りませんよ。しょうがないと言えばしょうがないのですけれどもね。何しろ、日本では昔から洋楽=英米の英語歌唱ポピュラー音楽という図式でしたから。そりゃ、フリオ・イグレシアスなんかも流行りましたし、ジプシー・キングスなんてのも売れましたけど、ああいうのはあくまでも寿司で言うガリ扱い。たまに味覚を変えてみる以上のものがあったかどうか。80年代以降は英米もの以外は「ワールドミュージック」枠ですしね。

 しかし日本に国内チャートがあるように、だいたい世界のどこに行ってもその国の国内チャートがあります。更にスペイン語圏なんかは英語圏とは違う、スペイン語歌曲の国際的なヒット曲もありますし。ハワイにもハワイ州内で作られて消費されているポピュラー音楽の独自のマーケットがありますよね。

 そういう構造に気づいた時に、英米のヒットチャートを追いかけることがとっても虚しくなったんです私。90年代後半ですね。だから90年代後半以降、英米で流行った曲はまったく知りません。・・・・・・・すいません、英米だけじゃありません。日本国内もそうです。日本国内のヒットチャートも全然知らないです。以前、日野市に住む知る人ぞ知るギターリペアの名手、飯沼さんのところに手持ちのギターを2本リペアに出した時に、飯沼さんが「くるりなんかのギターも(調整)やりましたね」とおっしゃって、私、「久留里から日野まで来るのか?」と思いましたもの。

 あ、今は知ってますよ。「くるり」ってバンドがあるんですよね。

 話を戻しましょう。

 そういったわけで、このコンピレーションアルバムでは、遠い遠い南太平洋の小さな島国のローカルの音楽家たちの作品を聴くことが出来ます。内容的には、そうですねえ、同じポリネシアンでもハワイとはちょっと毛色が違いますね。ハワイよりアップテンポなものが多い気がします。ハワイの曲もやってますけどね。5曲目の「ラパ・ヌイ」なんてのは、ポリネシア神話に直接題材を採った歌詞になってます。