ハワイキヌイⅡプロジェクト公式ウェブサイト出現!

 これまでに1314件も投稿されてしまったこのウェブログを最初から読んでくださっている趣味人には今更説明するまでもありませんが、1986年のホクレアのアオテアロア航海は、実は「復元された伝統的な航海カヌーによるタヒチ・アオテアロア間航海」という意味では、二番手でした。というのも、同じ年に「ハワイキヌイ」という航海カヌーがタヒチからラロトンガ、ケルマディック経由でアオテアロア北島に到達していたからです。

 この「ハワイキヌイ」を建造したのがマオリの青年マタヒ・ワカタカ・ブライトウェル。船長兼航海長を務めたのがマタヒ・ワカタカ・ブライトウェルの舅であるフランシス・コーワン翁。ちなみにコーワン翁はこの時点で六十三歳でしたけれども、若い時から南太平洋を舞台に幾多の冒険航海を敢行してこられた人物で、海洋冒険家としての実績ではナイノア氏やティム・セヴェリンにも引けをとらない方です。

 さて、「ハワイキヌイ」はその後フレンチ・ポリネシア政府に取り上げられて、タヒチで今も野ざらしになっているらしいのですが(船体は相当傷みが進んでいると聞きます)、マタヒ・ワカタカ・ブライトウェル氏とフランシス・コーワン翁は1999年より、新たにまた航海カヌー建造プロジェクトを始動していたのでした。

 それが「ハワイキヌイ競廛蹈献Дト」。以前にも何度か動静をお伝えしてきたこのプロジェクトですが、ついに公式ウェブサイトが誕生したのです。それがこちら。

Porkbun Marketplace: The domain hawaikinui.org is for sale.

 マタヒ・ワカタカ・ブライトウェル氏は伝統的な素材での航海カヌー建造に強いこだわりがある方で、船体はわざわざアオテアロアから運んだ丸太を使用し、ロープもココナッツ繊維を使うという念の入れようです。船体長21メートル、船幅4メートル。乗員8名。

 それで、どこへ行くつもりなのか? 南米に行きたいという噂は伝わってきていましたが、それどころじゃなかった!!! まずタヒチからチリに行って、そこから引き返してアオテアロアに行くつもりだそうです。これは古代ポリネシア人が南米に到達して、サツマイモを持ち帰ったことを実証する為だとか。こいつはエクストリームだ。八十歳を超えたコーワン翁もやる気まんまんだとも書いてあります。

 出航は・・・・2008年8月!!! あと半年? 半年なのか?

 トップページにはクレジットカード利用の募金の方法もでてますね。プロジェクトの母体として、「Te Pahi O Hawaiki Nui」という団体が2004年に登録されているとのこと。

 航海カヌーマニアは早速、現状を問い合わせるメールを送ってみました。本当に8月に出るつもりなら、もちろん私ゃ寄付金送りますよ。だって俺、マニアだもん、マニア。うひひひひ。