4巻「El Oro del ray」3章を仕上げて本日送稿しました。
なんか4巻、各章が長いです。
この章はグアダルメディーナ伯爵が良い味出していましたね。
ちなみにこの原題ですけれども、直訳すると「王の金」。金というのはmoneyではなくてgoldのことです。これ、どういう邦題にするかO内も悩んでいるようです。というのは、詳しく書くとネタバレなんですが、この原題、私が数える限りでは四重くらいの隠喩が仕込んであるんです。四重っすよ。それを上手く邦題に写し取らないといかん。
どうなるんでしょうね。私も意見を求められたので「帝国の黄金」でどうだと返事をしておきましたけど。3巻「El Sol de Breda」はもうそのまんま「ブレダの太陽」で決まりだと思います。これは単純だもんな。といってもレベルテの旦那のことですから、きっちり暗喩を仕込んであるんですけどね。それは(憶えていたら)3巻発売時にご説明します。「アラトリステ」を読んでいるだけではわからない、17世紀スペイン史を頭に入れてあると「もしかしてこういうことか?」と思うようなネタであります。
ところで関係無いですが、拙訳『星の航海術をもとめて』の書評が12日付けの日本経済新聞に掲載されました。ありがたいことです。