みなさまは「アルゴナウタイ」という言葉をご存じですか? 「イアソン」とか「金の羊毛」でも良いです。
お。「金の羊毛」に反応した人がおりましたね。ああそうか、「金羊毛騎士団」というのが出てきますからね。ナイツ・オブ・ザ・ゴールデンフリース。カタカナで書くとユニクロの黄色いフリースを来たカラーギャングみたいっすな。
「金羊毛騎士団」の名前のもとになったのが、ギリシア神話に出てくる英雄イアソンと彼のガレー船アルゴ号。このアルゴ号に乗り込んだ勇士たちが「アルゴナウタイ」。
昨日から南太平洋をタヒチ目指して旅する冒険野郎どもの物語の単訳本の最終校正に入っておりまして、我らが隊長はネーデルラントでマウリッツ・ファン・ナッサウの大軍を迎え撃ったまま放置されています。ごめんよイニゴ。あと4日間持ちこたえてくれ。
さてさて。実はですな。「アラトリステ」の3巻とこの単訳本、どちらもイアソンだとか金の羊毛だとかいう比喩が登場するんですよ。欧米人にはすぐになんのことかわかるのかもしれませんね。でも日本じゃああまり知られていないこの話。すいません、南太平洋本で書いた訳注を多少書き直したものを「アラトリステ」にも使ってしまいました。だって一から書き起こしても内容殆ど同じなんだもん。
南太平洋本は来月発売です。「アラトリステ」2巻と同時だったりして。どちらも本当に良い本なんで、是非とも読んでみてください。読んでみて、また読もうと思ったら買ってくださいね。