以前にも紹介した、アオテアロア(ニュージーランド)のオークランドにあるマリタイム・ミュージアムが来年にも予定している航海カヌーの企画展「Waka Moana(そのままワカ・モアナと読みます)」ですが、ぽつぽつと新しい噂が出回り始めています。
前回の記事
http://blogs.yahoo.co.jp/hokulea2006/209046.html?p=&t=2
まず、台湾での巡回展の話がかなり進んでいるようです。
現在主流の学説では、ポリネシア人の源境は台湾島あるいはその対岸の福建とされていますから、台湾への巡回は有意義な事でしょう。
他にも世界各地から巡回展招聘のオファーは入っているとのことです。展示物の製作・設営を手がけるStory!社(他に愛知万博のニュージーランド館や映画Lord of The Ringsの仕事も手がけている会社です)によれば、フランス、日本、アメリカでの話も決まりつつあるとのこと。
日本、来るみたいですね。これはねえ、大きいですよ。
これだけ大きな巡回展を呼ぶってことは、100%スポンサーが付く企画になります。当然ながら、プロモーションもそこそこ仕掛けるでしょうね。そして企画展のテーマはマオリのワカじゃなくてWaka Moana、つまり航海カヌー全般ですから、嫌でもホクレアの話を出さざるを得ない。私がいつも口を酸っぱくして言っている、「ホクレアはリモート・オセアニアの航海カヌー文化復興運動の一部なんだ」ってことです。ハワイにホクレア号があるというだけの話ではなくて、アオテアロアにはテ・アウレレやアオテアロア・ワンがあり、クック諸島にはタキツムとテ・アウ・オ・トンガがあり、ヤップ島ではペサウ号が作られ、タウマコにはオリジナルのポリネシア式古代航海術が残っている。マーシャル諸島でもタヒチでもトンガでも航海カヌーは復元されている。
これまでどうしてもハワイというキーワードから紹介されてきたホクレア号ですが、この巡回展が来るならば、もっともっと大きな視野から理解してもらえるはずです。出来れば民博のチェチェメニ号と園田学園のペサウ号も並べて展示して欲しいですね。テ・アウレレが来てくれたらさらに良いです。ユネスコの調査報告書「Canoe is the People」もこれには間に合うでしょう。
もしかしたら、ナイノアさんが3月にウェディング・パーティーで語ったという大プロジェクトも、この企画展に関係しているのかもしれないですね。