日本の海

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海があるからと言って誰もが海に行ったわけでもなかったようだ

山口徹『海の生活誌』吉川弘文館、2003年  を読んでいたら、非常に面白い指摘がありました。著者は網野善彦さん系の日本史研究者で、日本の海の近世史を専門にしておられる方です。  といっても、漁業史というわけでもなく海運史というわけでもない。...
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ビジュアルでわかる船と海運のはなし

今日は本の紹介です。たびたびこのウェブログにもコメントをいただいている拓海広志さんの著書です。  拓海広志『ビジュアルでわかる船と海運のはなし』成山堂書店、2006年  最近、やれガレオンだのスターボード・タックだのヒーブ・トゥだのと、船が...
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「バイアス質問」でググりなさい!

本ウェブログは、捕鯨は日本の大切な海洋文化であるから守らねばならないという立場を既に表明しておりますが、先頃、グリーンピース・ジャパンなる団体が、「日本人の77%が公海での捕鯨に賛成せず」という調査結果を発表しました。以下、プレスリリースで...
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相模湾に双胴の丸木舟があったという話

誤解を招くようなタイトルをつけておりますが、これは縄文時代の丸木舟ではありません。念のため。  かつて大西琢也さんという方が中心となって、丸木舟を造って、下田から神津島まで渡ろうという試みがあったんですよ。私も最近になって知ったのですが。 ...
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縄文人は太平洋を渡ったか:カヤック3000マイル航海記

強烈なシーカヤックのエクスペディションの記録を読みましたよ。  ジョン・ターク(2005)『縄文人は太平洋を渡ったか:カヤック3000マイル航海記』森夏樹訳・青土社  原題はIn the wake of Jomon。「縄文の航跡を追って」と...
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奄美の伝統木造船ワークショップin鹿児島

鹿児島大学の服部芳明先生から、以下の案内が届きました。  今週日曜日に、鹿児島市城山町の鹿児島県歴史資料センターで、奄美の伝統的な木造船のワークショップが開催されるそうです。船大工の坪山豊さん(奄美のシマ唄の唄者としても非常に有名な方です)...
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フィジー←→周防大島←→ハワイ←→周防大島←→対馬

宮本常一さんの『忘れられた日本人』を読んでいたら、ほほうと思ったのですが。標題の件。  これまでにも何度も書きましたが、山口県の周防大島という島は、ハワイに大量の漁民を送り出した島として知られています。ここはまた民俗学者の宮本常一さんの故郷...
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カツオとかつお節の同時代史

週末に読んだ本ですが、なかなか面白かったので紹介。 藤林泰・宮内泰介(2004)『カツオとかつお節の同時代史』コモンズ  この本は、かつお漁とかつお節生産に注目して、太平洋・インド洋の過去と現在を照らし出した一冊です。例えば日本のかつお節産...