船団が航海している辺りの気象予報図を見較べてみました。1枚目は24時間後、2枚目は72時間後の予報です。赤い点がジョンストン環礁、赤い線がここまでの船団の航跡です。
おわかりのように24時間後だと、まだ風向きが変ですね。ハワイ諸島の北側に吹き込む風(低気圧ということは空気が少ないわけですから、そちらに向かって空気が流れ込むんです)の矢印が書き込まれている。ジョンストン環礁の先あたりとハワイ諸島のあたりに変な矢印が付いている。
これが72時間後になると、美しい貿易風が淡々と西へ向かって流れている感じです。
ここでTornos氏のトラッキング・マップをご覧いただきたいのですが、船団は北西に一旦押し戻された後、南西の風に対してスターボード・タック(右舷側に風を受けて帆走する状態)を続けて南への距離を稼いでいますね。緯度的にはほぼジョンストン環礁の辺りまで来ています。
Tracking Map ホクレア アリンガノ・マイス 2007年航海
となると、おそらくはどこかの時点で(北極星やミアプラシダスの高さを参考に)ジョンストン環礁の緯度に達したことをウェイファインダーのブルース・ブランケンフェルドさんが察知して、船団を今度こそ西に向けるのでしょう。その時にまだ南西からの風が吹いていると、今度はポート・タック(左舷側から風を受けて帆走する状態)になるわけですが、そのあたりでブルースさんがどのような判断をされるのか。次のレポートがとても楽しみです。