この春に立教大を卒業して外資系コンサルティング・ファームに入った教え子から、連絡がありました。
4年次後期に指導してもらった英文精読とライティングが、いきなり役に立っていますと。あれが無かったらどうなっていたかと思うと恐ろしいと。
ちなみにこれは大学の先生としてではなく(だってもう契約終了してるからね)、大学の先輩としてのボランディア指導です。毎週、ビジネスパーソンならば読めて然るべき記事を課題として出して、その要約を英文で提出させる。その要約を私が添削する。課題の誤読は無いか、英文法に間違いは無いか。
課題として出したのはBBCやWP、NYT、アルジャジーラ、あとカンバセーションも多かったですね。ARTSYも出したことあったかな?
とにかく彼女はそれを、卒業式の週まで毎週続けたわけです。卒業旅行中も旅先から送ってきた。
最初は青息吐息でしたけど、最後の方はホント別人のように進歩してましたよ。TOEICで800台後半くらいは行けるんじゃないかな。
そして、既に実務でそのスキルが役立っていると。
私からは、お仕事として英語を読む際に気をつけるべきことを2点、アドバイスしました。
単純で見慣れた単語に思いもよらない意味があったりする場合、そこを見落とすとその後の文章全体を読み間違ったりするので、「ここ、読めたような気がするけど何か腑に落ちないなあ」と感じたら、手間を惜しまずに辞書を確認すると良い。
教訓1:見慣れた単語にも思いもよらない意味がある罠
次に、外国の制度や職位については、辞書だけで済ませるよりは、その制度、その職位の概要を把握した上で読む方が深く読めるので、百科事典などを活用すると良い。
教訓その2:制度や仕組みそのものの知識を踏まえて読む方が安心・安全
これ、つまりは先日こちらに書きました、Sergent Mayorでやらかした奴です。彼女には正直に、かつて自分がプロとして手がけた仕事でこういう失敗をやらかして、もう取り返しがつかないままだと教えました。
失敗は取り返しがつきませんが、しかし次世代にそれを伝えることで、次世代を育てることは出来る。これで上級曹長も救われるでしょうか。