「日本人としての筋ってやつ(微笑)?」

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 昨日はホクレアの日本航海終了を祝って打ち上げパーティーが行われました。山下公園での持ち寄りパーティーです。音頭を取ってくださったのは龍村事務所のホクレア基金チーム。クルーも日本に残っている人は(会長以外ほぼ)全員いらしてましたし、ハワイ州観光局の方も来てました。その他、なんやかやこの航海に関わった人たちが無数に闇の中から出現。熊本から横浜まで各寄港地で素晴らしい写真を撮ってくださったkuaaina氏も合流。

マイク・テイラー船長はわざわざ昼間に電話して来て、お前が欲しがっていたバケツをやるから必ず来いとご下命(この方、ヱビスビールが大層気に入られたそうで、私がまだ空いていないヱビスを持っていたら「加藤、それはヱビスだな。良い子だからこちらに寄越しなさい。君にはこのハイネケンをやろう」と言って強奪していきました)。

チャド・パイション船長はギターを取り出して自慢の喉を披露し、それに合わせてサンディーさんたちがフラを踊り、もはや山下公園はルアウ状態です。マカさんやパティ・アン・ソロモンさん、キモ・ヒューゴさんらハワイの重鎮たちも楽しそうです。良く見るとあそこでウクレレを弾いているのはダニー・アカカ師じゃないですか。

荒木さんはやはり大人気で、そこここで捕まっていました。宮崎雅子さんが私に向かって力説するわけです。

「荒木くんはね~、母性本能をくすぐるの。わかるでしょ?」

周囲に居たおばさま方がこれに力強く同意。要は「おばさまキラー」ということでよろしいでしょうか? と、釣り竿の先で荒木さんの腕を突っつく人が居ます。誰かと思ったらタヴァ・タウプさん。重鎮中の重鎮がそんなことしてて良いんでしょうか?

「タヴァはね~、こんなことしてるけど海の上では凄いんですよ!」

しかし陸に上がったタヴァさんはただの悪戯っ子なのでした。

そんな中で耳にしたちょっといい話。実はカマ・ヘレをハワイに回航するチームの大半は日本人なんですが(船長はサッカーに興味が無くウィンド・サーフィンを愛するドイツ人セイラー。「私の街にはバイエルン・ミュンヘンというクラブがあったんだが・・・君はベッケンバウアーを知っているか?」「古いです。」)、昨日はその日本人セイラーチームの方々もいらしてました。荒木さんのお父様が紹介してくれます。

「加藤さん加藤さん、こちらの方はねえ、汰久治の大先輩。今度カマ・ヘレでハワイまで行かれるんですよ。」
「あれ? 貴方はもしかして・・・・・」
「ライフセーバーの元世界チャンピオンなんですよ。ビーチフラッグの。この方が居なかったら今の汰久治も無かったですよ。」

そうです。あの方がカマ・ヘレをハワイまで持っていって下さるんです。

「お、お疲れさまです。大切な仕事、頑張って下さい!」
「ホクレアの航海は終わったし、私は後片付けですよ(微笑)。」
「そんなこと無いでしょう。カマ・ヘレが居なかったらホクレアは航海出来ないんだし、ホクレアの一部をハワイに届けるようなものじゃないですか。滅茶苦茶大事な仕事ですよ!」
「(にっこり笑って)まあ、日本人としての筋ってやつ?」

う~ん、さらりとそう言ってしまうところが恰好良い。御安航をお祈りいたします。

カマ・ヘレは偏西風に乗って東に進み、ハワイを行きすぎた所でクイっと戻ってホノルルに入るというプランだそうです。予想される航行日数は23日間。今日も出航準備です。