カメハメハ校裁判和解、続報

 さらに色々なニュースを見てみました。やはりナイノア氏はハワイでこの案件に関わっているようで、現地ニュースでも名前が出てきています。もうしばらくハワイに留まらざるを得ないかもしれませんね。でもそれは当たり前であり、そうでなきゃいけないと思います。彼は先住ハワイ人を代表する政治家の一人でもあるわけですから、ハワイ州全体を揺るがすこの問題が活性化した時にハワイを離れてはいかんでしょう。

 さて、既報でもお伝えしたように、今回カメハメハ校側は和解金を(おそらく)積んでお引き取り願ったわけですし、それはアンチ先住民派のハワイ州民にとってみれば、お金つかみ取り大会開幕の号砲にも聞こえたかもしれません。カメハメハ校はお金凄い持ってますから(だから合衆国政府や州政府の補助金ゼロでも平気なんです)。この点について大方の見方は、「アカカ法案(Native Hawaiian federal recognition bill:先住ハワイ人の存在を連邦政府が公に認知する法案)」が成立するまで時間を稼ぐ策だろうということで一致しています。

 つまり、1審は白人生徒側勝訴、2審はカメハメハ校側勝訴で、最後に最高裁での争いとなっていたのですが、仮に最高裁で負けるとカメハメハ校側は直ちに先住ハワイ人の血を引かない者にも門戸を全面開放しなければならなくなります。ここはどっちに転ぶか解らない。先の中間選挙でブッシュ政権が敗れたとはいえ、まだ新保守主義や新自由主義の空気は強いですからね。

 となると、カメハメハ校側は難しい判断を迫られます。裁判の相手をゴネ得成金にしたとしても、なお時間を稼いでブッシュ政権の間をやり過ごし、アカカ法案の成立まで逃げ切りたい。次の大統領選では民主党政権が出来る可能性も高いでしょうし、アカカ法案も共和党よりは民主党の方が通しやすいでしょう。ならばあと1年ちょっと、時間を稼ぐが吉。

 そういう判断であっただろうと私は見ます。アカカ法案が成立すれば先住ハワイ人自治政府も出来ますから、先住ハワイ人限定私立学校の存在もまず問題が無くなりますしね。

カメハメハ校裁判に関する過去の記事は以下。
http://blogs.yahoo.co.jp/hokulea2006/9151382.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hokulea2006/9521569.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hokulea2006/35377/42731808.html