this great legacy continues

 噂されておりました、いわゆる「マウ・カヌー」の3月出航というお話は、さらに延期になったようです。お金も人手も足らないのだとか。現地では1ドルでも良いから寄付金が欲しいし、もらえるものなら国外からでももらいたい、というのが本音だとか。

 私が直接見聞してきたわけじゃないから、あ・く・ま・で・も、噂、伝聞ですよ。

 さて。それでですね。私、先日、あるウェブサイトに「マウ先生のカヌーにご寄付をお願いします。お問い合わせはこちらのメアドまで」という記事があるのを見つけまして、そのメアド、マカリイ号船長のチャド・パイションさんのメアドだったんですが、そこにメールを送っておりました。

「みなさんの活動に深く共感しているものです。そこで、もしよろしければ多少なりとも寄付金をお送りしたいのですが、これは可能でしょうか?」

 今朝、チャドさんから返事が届きました。

「寄付金についてお問い合わせいただき、心より感謝しております。下記の宛先まで、『This is to be used forMau’s Canoe(マウ先生のカヌーに役立ててください)』」と明記の上、お送り下さい。こちらに寄付金が到着しましたら、受け取り証明(免税対象になる)と感謝状を折り返し送付いたします。この偉大な遺産の継承にご協力いただけるよう、重ねてお願い申し上げます。」

 というような意味の英文でした。

 正直、意外でもありました。

 私はマウ老師にお会いしたこともないし、船酔いが酷いのできっと一生航海カヌーにも乗れないでしょう。そもそも私はハワイ人どころかポリネシア人でさえない。まあ有り体に言えば、航海カヌーには縁の無い人間でございます。今回メールを送った時も、丁重に断られるんじゃないかという予想が半ばでした。あなたには関係無いよとね。

 しかし、その予想はあっさりと覆されました。そういえば彼らはメインランドからの寄付も普通に受け付けている。メインランドも日本も、彼らから見たらあまり変わらないような気がします。

 私はしばらく考えてみました。

 きっと、このカヌー建造には色々な意味づけが可能なんだと思います。難しい言い方をすると「多義的」。

・ ハワイからマウ老師への感謝の気持ちをこめた贈り物
・ ミクロネシアの人々が伝統航海術を学ぶ為の道具

 他にも色々あると思いますが、大きいものはこの二つなのではないかと。一つめについては私には何の関係も御座いませんが、二つめについては、まあそんなことに軽く協力するのも良いんじゃないかなと思ってます。考えてみれば、私はこれまでも様々な土地に旅行をして、その土地にある偉大な文化遺産に喜捨をして参りました。ロンドンのナショナル・ギャラリーに行った時に、そういうのって大事だなと思い知らされたもので。

 加えて、マウ老師が健在のうちにこのカヌーが完成することも、大事なことなんじゃないかと考えています。それでこそ、私の友人であるミミ・ジョージ博士の悲願、カヴェイア老師とマウ老師の対話の実現の目が出てくる。

 まあそんなわけで、後で郵便局に行って国際現金書留用紙をもらってこようと思っております。2通分ね。もう1通はミミ・ジョージ博士からパドル買って陸パドラーになる為。おっと、ドルの現金も調達しなきゃいかんのか。

 念のため、寄付金の送付先をご紹介しておきます。

Na Kalai Waa
P.O. Box 748 Kamuela, HI. 96743

※ This is to be used forMau’s Canoeと明記した紙を必ず同封のこと。
※ 国際現金書留料金は10万円まで一律1000円だそうです。
※ Na Kalai Waaというのは、チャドさんが理事長を務めている組織の名前です。だからこれが宛先。P.O. Boxはいわゆる私書箱。