書評・読書記録

アート&デザイン

「ちはやふる」と「ヒカルの碁」とディズニーと

末次由紀「ちはやふる」を最新の44巻まで読みました。映画は見たことあったのですが、マンガは手を出していなかったのです。映画の広瀬すずが美しすぎたので、あれでもう満足しておりました。いやあもうこれはこの世のものとは思えないでしょう広瀬すず。天...
書評・読書記録

米原万里『オリガ・モリソヴナの反語法』のやりたい放題の幸福

米原万里『オリガ・モリソヴナの反語法』視点人物はバシバシ切り替わるわ、誰が喋ってるんだかわからない台詞はいっぱいあるわ、情報収集担当キャラがドラえもんのポケットから次々にビンゴ資料を出してくれるわ、説明的長台詞多いわ、繕いだらけのご都合主義...
エディ・アイカウ

図書館ファンタジー小説への疑問あるいは異議

小説のサブジャンルとして図書館ものというジャンルがある、という主張には同意していただけるかと思います。『図書館戦争』というのは未読ですが、『図書館の魔女』は途中までは読みました。外国の有名どころなら何と言っても『薔薇の名前』。中島敦にも『文...
書評・読書記録

赤澤智『人生に行き詰まった僕は、喫茶店で答えを見つけた』(祥伝社)書評

赤澤智『人生に行き詰まった僕は、喫茶店で答えを見つけた』(祥伝社, 2020)を読了したので、書評です。ですが、最初に私と赤澤さんの関係を書いておかないとアンフェアなので、まずはそこをざっと説明しますね。赤澤さんは立教大学軽音楽部で4年か5...
書評・読書記録

いい年したおじさんおばさんたちと日本のファンタジーと

インタビュアーが下手だと話題になった「この世界の片隅に」の片淵監督のインタビューなんですが、私なりに要点をまとめると・日本のアニメは大人向きというよりは、アラサーやアラフォーにもなってなお、高校生の主人公に感情移入出来てしまうような人たちを...
コミュニケーション

日本のSFの過剰なコンテキスト集積と、それによる参入障壁

日本のサイエンスフィクションのサークルを見ていると、数人の中高年男性のオピニオンリーダーがシーンを作っている日本のアート風写真の市場に似たものを感じるが、さてこの印象は正しいだろうか?ある国の特定の大衆文化のシーンの構造がどうなっているかは...
書評・読書記録

ファストファッションみたいな量産エンタメ小説は東映特撮に勝てない

そういえばリュウソウジャーの最後の変身とラスボス戦って、リュウソウレッドが死にかけて地面に倒れている状態でやってたんすよ。戦隊もので最後の戦闘がレッド不在だったのは珍しいらしいです。初めてかもしれないと。でもちゃんとレッドの場所を開けて5人...
書評・読書記録

小説の文体についての個人的な覚書。

自分の文体が褒められる時「地形や街の風景が完璧に想像出来る。一番好きな文体」ダメ出しされる時「学術書みたいな文体」21世紀に日本人作家が書いた小説をほとんど読んだことが無いのは事実である。たぶん真面目に読んだのは200冊くらい。あとは流し読...