書評・読書記録

書評・読書記録

ローズマリー・サトクリフ『ヴァイキングの誓い』

ローズマリー・サトクリフを読むキャンペーン『ヴァイキングの誓い』(2002年ほるぷ出版)原題は"Blood Feud"(血の恨み)です。1976年刊行。時代は9世紀後半で、サトクリフの本では珍しく、舞台はブリテン島からどんどん離れて行く仕立...
書評・読書記録

神林長平『グッドラック 戦闘妖精・雪風』書評

医者の待合室で、親子三代東大卒の芸人凄いという番組を見てるんですが、日テレの正社員なんかその手の人ばっかりじゃないんですかと思うのです。さて、それにしても長い長い待ち時間だったので本を2冊読み終えてしまいました。そのうち1冊のご紹介。長い長...
書評・読書記録

宇宙戦艦ヤマト2202 第1章「嚆矢編」を見てきました

売上不振の責任をおマトメした「役立たず」という甘美なる烙印とともに先月いっぱいで某C社を放り出されたので、昨日からいくら昼寝してようが平日に遊びに行こうが誰にもイヤミも陰口も言われない身分に降格しました。やっぱ社畜力ゼロだわ俺ψ(*`ー´)...
アート&デザイン

パブリック・アート作品としての「少女像」ムーブメントが単純にダサいという指摘。

韓国の右翼自慢の「少女像」を見た息子の感想。「見た目がダサい。もっと格好いいやつ作れよ。」これは目からウロコが落ちる経験でした。俺、芸術学教えてたのに。社会学も教えてたのに。芸術社会学も・・・言われてみればこれはパブリック・アートの問題なん...
書評・読書記録

34年前の大ヒット映画を見てディテールがどこまで事実か調べたら、AOCS(海軍航空士官候補生学校)という組織は無くなっていた。

今更ながら、1982年のアメリカ映画「An Officer and A Gentleman」を見ました。あの超大ヒット作です。邦題が凄すぎたんで今まで避けてましたが、最近、避けてきたものを試してみようかな運動をやってまして、「SLAM DU...
書評・読書記録

新・ローマ帝国衰亡史

ローマ風の名前はどれも似ているのでなかなか識別が難しかったのですが、内容は結構面白かったですこの本。私はイギリス近代史ゼミだったので古代史は大学では殆ど勉強しませんでしたし(古典古代史は高橋秀先生でした当時)、塩野七生は生理的にどうしても無...
アート&デザイン

藤田直哉 編著『地域アート:美学/制度/日本』(堀之内出版・2016)を読んだので書評を

藤田直哉編著『地域アート:美学/制度/日本』(堀之内出版・2016)内容と感想をまとめておきます。編者は東工大の価値システム専攻(人社系のわりと規模が大きな専攻です。細川周平さんが専任だった頃に何度かゼミに参加したことがあります)で博士号を...
書評・読書記録

サトクリフを読んでいてスプリンガーを思い出し

ローズマリー・サトクリフ(1920-1992)の『落日の剣』(原題はSword at Sunset, 1963)を読んでいたら、主人公アルトスの様子がおかしいことを見咎めた叔父が「妖精の虚ろな丘で一夜を過ごした男」のことを思い出すというよう...