これぞホクレアが象徴するスピリットの神髄だと思いました。

 『星の航海術をもとめて』をもとにした商品が密かに開発されている、というお話は以前にも何度か書きましたが、それに関してちょっと、というかやたらといい話があります。

 実は著者のクセルク先生から昨日、あるメッセージが届きました。クセルク先生は『星の航海術をもとめて』をもとにした商品に関しては、権利料のようなものは自分は一切要らないから、利益が出たらそのお金はホクレアの物語を日本の人々に広めることそれ自体に使って欲しいのだと。それこそが自分たちがやってきたことなのだからと。

 正直、泣けました。

 もちろん、だから勝手にクセルク先生の本の名前を使って何でもやっちゃって良いということではなく、あくまでもまずはクセルク先生にご連絡して、筋を通した上での話ですよ、念のため。

 そうそう、もうご高齢で日本までいらっしゃることがなかなか出来ないクセルク先生御夫妻に、クリスマス・プレゼントとして前田真三氏の写真集『四季彩歳』(日本各地の美しい風景を集めたものです)をお送りしたところ、非常に喜ばれて、毎日1枚ずつご夫婦で鑑賞されているのだそうです。日本の風景は自分たちを深い瞑想に誘ってくれるとおっしゃっておられます。そんな綺麗な国をきちんと手入れしてゆく責任、これは真剣に考えなくてはなりません。ホクレアが言おうとしていることの中には、そういう責任についての問題提起も存在していると思われます。