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 ホクレアは今朝、日本郵船会社の貨物船セッツに乗って無事にハワイに戻りました。故郷に戻った彼女はとても美しく見えました。午前9時ごろ、ハワイ・スティヴドアーズ社の巨大なクレーンがホクレアをセッツの甲板から持ち上げ、埠頭に広げられたタープの上のブロックに彼女を下ろしました。

 埠頭には20人ほどのホクレアのクルーが集まっており、すぐに船底に付着した海藻にスプレーを吹きかけて剥離する作業に入りました。11時頃にはクレーンが再び彼女を持ち上げ、懐かしいオアフ島の海に戻しました。それから彼女は曳航されてホノルル・コミュニティ・カレッジ海洋実習センターの基地へと帰っていきました。
私たちはこれらの作業を見事に、そして注意深くこなしてくれた日本郵船会社とホノルル港第一埠頭の沖仲士の皆さんに改めて感謝の意を表したいと思います。みなさんの仕事ぶりは次の大きなイベントまでこのウェブログのトップに置いておきますからね。次の大きなイベントは二つ。故カウィカ・カパフレフア船長の遺灰とご遺族をニイハウ島まで送り届ける航海と、ホクレアの乾ドック入り(陸上に船を揚げての重整備のこと)です。

 この2007年の航海に力を貸してくださった全ての皆さんに、重ねてお礼申し上げます。キャシーより。

(ク・ホロ・マウおよびク・ホロ・ラ・コモハナのデータ)

総航行距離:9570海里(17723.64キロメートル)

所用日数:175日間(2007年1月13日から6月9日まで)

参加舟艇:ホクレア(ミクロネシアおよび日本航海) アリンガノ・マイス(ミクロネシア航海) カマ・ヘレ(ミクロネシアおよび日本航海)

停泊地:マジュロ、ポンペイ、チューク、サタワル、ウォレアイ、ユリシー、ヤップ、パラオ、沖縄、奄美、熊本(宇土)、野母崎、長崎、福岡、新門司、祝島、周防大島、宮島、広島、宇和島、室戸岬、三浦、鎌倉、横浜

船長:ショーティー・バートルマン、ナイノア・トンプソン、ブルース・ブランケンフェルド、チャド・バイバイヤン、チャド・パイション、セサリオ・スウェラルー

航海長:チャド・パイション、ブルース・ブランケンフェルド、ナイノア・トンプソン、セサリオ・スウェラルー、チャド・バイバイヤン

搭乗クルー:130名以上

(サタワル島について)
大航法師でありハワイのナヴィゲーターたちの師、そしてホクレアの初代航海長であるマウ・ピアイルック師の故郷。長さ1600メートル、幅800メートル。マウ師はこの島で船団の到着を待っておられました。そして航海カヌー「アリンガノ・マイス」はこの島で、マウ師に寄贈されました。この船はハワイ島のナ・カライ・ワア・モク・オ・ハワイイが建造したものです。現在のこの船の船長はマウ師の子息であるセサリオ師で、ヤップ島を母港としています。

(ポゥの儀式について)
サタワル島でマウ師は5人のハワイ人と11人のサタワル人のためにポゥの儀式を行いました。これは伝統的な(航法師の修行期間の)卒業の儀式です。この儀式が外部の人間の為に行われたのはこれが初めてのことです。

(お知らせ)
KGMB9テレビはこの航海を取材した1時間のドキュメンタリー番組を8月6日の午後7時より放送する予定です。またハワイに戻ったマイク・テイラー船長によると、カマ・ヘレは機帆走によってハワイに向かっており、ハワイまでの航程の3分の1を走り終えたとのことです。ある晩にはイカが甲板に飛び込んで来てオカズにされたそうですが、クルーが釣り上げた魚はまだマヒマヒ一匹だけのようです。