ラタ航海術学校

 ヴァカ・タウマコ・プロジェクトから許可をいただけたので、「ラタ航海術学校」についてのニュースリリースを全文翻訳掲載いたします。「ラタ航海術学校」受講についてのお問い合わせはヴァカ・タウマコ・プロジェクトか私まで。ハワイ語かタヒチ語かマオリ語が出来る方は言葉も通じますよ。

「ラタ航海術学校再開される

 2006年の11月から12月上旬にかけて、何百人ものタウマコ島の人々が参加して2艘の「テ・アロリリ」型航海カヌーのアウトリガー換装作業が実施されました。また2枚の帆が新しくこれらの航海カヌーの為に作られました。これらの作業が完了すれば、いよいよタウマコ島に現存する3艘の航海カヌーの中で最大の「テ・プケ」型航海カヌー、「ヴァカ・タウマコ」のアウトリガー換装作業が始まります。アリキ・カヴェイア師と彼の弟子たちは、この作業を2007年中に開始したいと考えています。

 1月から2月にかけてはハレヴァカ(カヌー小屋)の屋根が葺き替えられました。この作業を指揮したのはフォックス・ボダです。

 2艘の「テ・アロリリ」のうち大きい方の船が、新しい「テ・アマ」(アウトリガー)を得て再び海に出ると、アリキ・カヴェイア師はこの船を「テ・ヴァイ・エフ・オ・ラタ」と名付けました。これは(伝説上の最初の航海者)ラタの物語から取られた名前です。カフラの浜で海に流れ込んでいる川の中程の岩の下に、大ウナギと彼の子供たちが住んでいることになっています。後にラタの父親となる男が大ウナギを捕まえた場所でもあります。これが「テ・ヴァイ・エフ・オ・ラタ」です。この時、大ウナギはラタの父親に、自分を殺すのであれば、自分の尻尾を貴方の子供のおしゃぶりにしてくれと頼みました。こうしてラタは大ウナギの尻尾からマナ(霊力)を得たのです。

 アリキ・カヴェイア師は小さい方のテ・アロリリには「テ・ノホアンガ・オ・ラタ」という名前を与えました。これはラタがタウマコ島のカフラ地区で、ポリネシアで最初の航海カヌーを建造した場所の名前です。

 12月の1日、2日、4日の3日間、それぞれ別のクルーが「テ・ヴァイ・エフ・オ・ラタ」に乗り込んで訓練を行いました。これらは皆、ラタ航海術学校の学生たちです。ラタ航海術学校はアリキ・カヴェイア師とヴァカ・タウマコ・プロジェクトのタウマコ側のメンバーによって再開されたばかりです。この航海術学校では6段階の教程によって実戦的な航海術と航法術を学ばせることになっています。このうち第1教程と第2教程は2007年の1月から3月にかけて開講されました。第3教程と第4教程は2007年の8月から10月にかけて開講される予定です。

 10月の上旬には、最も優秀な学生たちを「テ・ノホアンガ・オ・ラタ」に乗せてニフィロリ島まで行き、航海術を学びたがっているヴァエアカウの人々(域外ポリネシア人の一つ)に船を寄贈する予定です。現在、ニフィロリ島には短側派帯無線機がありますから、タウマコ島とニフィロリ島はこれで連絡を取り合うことが出来ますし、ヴァカ・タウマコ・プロジェクトの訓練航海にも利用出来るでしょう。

 アリキ・カヴェイア師(テ・マツア)は毎日1人ずつ指導してゆくことを考えておられます。順番に指導していって学生たちを一回りしたら、また最初からというわけです。11月から3月まではサイクロンの最盛期なので、まだ2007年になってからは海に出ることは出来ていません。

 なお、ラタ航海術学校は部族外からの聴講生も受け入れることになっています。今年の8月末から9月にかけて、5週間のプログラムが予定されており、この時には第1教程と第2教程も開講されます。」

http://www.aloha.net/~vaka/latanav.html

航海者ラタについてはこちら
http://blogs.yahoo.co.jp/hokulea2006/29352803.html
http://blogs.yahoo.co.jp/hokulea2006/29455413.html