書評・読書記録 書評:中村弦『天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語』 2008年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。 近代日本を舞台にした連作短編形式のゴシック小説ですね。マジックリアリズム系イントルージョン・ファンタジーが圧倒的に強いこの賞では珍しいかもしれません。作者の中村弦は本作受賞でのデビュー時に... 2021.06.26 書評・読書記録
書評・読書記録 書評:高丘哲次『約束の果て:黒と紫の国』 高丘哲次『約束の果て:黒と紫の国』を読みました。 2019年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。 最初に結論。これぞファンノベ大賞! という小説です。 今の日本でファンタジー小説というと、まずは「小説家になろう」系のものが想像され... 2021.06.21 書評・読書記録
小説 古谷田奈月『星の民のクリスマス』を読んであらためて日本ファンタジーノベル大賞の傾向を考えた。対策など無い。 古谷田奈月『星の民のクリスマス』読了。 2013年の日本ファンタジーノベル大賞受賞作。選考会議でもめちゃくちゃ揉めて、椎名誠は棄権、萩尾望都と小谷真理の「スペック採用」的な推しで大賞受賞に至ったという問題作。(結果的に二人は慧眼だったわけで... 2021.05.31 小説書評・読書記録
コミュニケーション 吉美駿一郎「盗まれた碑文」と古代マヤの「紙」を巡る格調高い心の交流覚書 昨日はなかなかツラい一日でした(涙) ことの発端は私がエブリスタでフォローさせていただいている数少ない、そして心より尊敬申し上げる作家さんの一人、吉美駿一郎さんが「ブンゲイファイトクラブ2の予選を通過しました。よかったら読んでください。「盗... 2020.10.29 コミュニケーション書評・読書記録評論
アート&デザイン 今からでも最終章に間に合う「兵站貴族(後に「アルソウムの双剣4:兵站の王」に改題」ここまでのあらすじまとめ 注:この小説は現在はノベルアップ+で公開されています エブリスタで連載中の長編戦記小説「兵站貴族」が存外に好評です。 エブリスタの「次に読みたいファンタジー 宮廷・王族・継承」でも入賞してしまいましたし、本棚に追加してくださる方もコンスタン... 2019.11.18 アート&デザインインターネット文化書評・読書記録評論
書評・読書記録 涼元悠一『青猫の街』書評 今日はキャンプ用折りたたみ椅子を2脚、本革に張り替えて、少し昼寝をして、本を1冊読みました。 涼元悠一『青猫の街』(新潮社、1998) 1998年の日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作です。この年の大賞は山之口洋の『オルガニスト』。当時... 2019.08.25 書評・読書記録
小説 ファンタジー小説におけるフェミニズムの系譜についての覚書 修士課程にいた頃に読んだ小谷真理『ファンタジーの冒険』(ちくま新書、1998)を久しぶりに読み返してみた。 小谷によると現代に通じるファンタジー(近代以前の妖精譚や怪談ではなく、小説家の書いた作品としてのファンタジー)の萌芽は19世紀なかば... 2019.05.26 小説書評・読書記録評論