立大社学の小池先生(宗教社会学・指導学生の卒論の副査をしていただいたこともあります)が、はあちゅうのオンラインサロンは宗教と同じビジネスモデルだと指摘しておられたのですが、実際どうなのか。
これは彼女が二つ前(現在の「脱社畜サロン」、その前の「はあちゅうサロン」の更に前)に、経沢香保子と運営していた「ちゅうつねカレッジ」についての体験レポートです。
(経沢香保子という人はリクルート出身で、楽天を経てトレンダーズというウェブマーケティング会社を創業。ここではマクドナルドのステルスマーケティングを自らのブログで実行したとされています。その後、アイスバケツチャレンジに便乗して水着動画をアップ。自社株の値段を高値に誘導しつつ裏で売り抜けて3億円を手にするという離れ業を演じた後、今度はまた別の会社を作って何かやっているという立派な方。)
ちゅうつねカレッジは、いままで8900円と高額だったんですが、1月から6000円に値下げ。なんか志が高くて、美人でキラキラした女性が多いイメージでした。
だからわたしも刺激をもらえると思ったし、なによりはあちゅうさんの文章を読んでみたかったので、参加しました。
で、「ちゅうつねカレッジどうだった?」と聞かれれば、即答で「金をドブに捨てただけだった」と答えます。
加入して2時間で退会を決意。2週間様子を見ても気持ちが変わらなかったので、退会しました。
このレポートを見ると、最初はインタラクティブな有料メルマガみたいなものをやっていたけれども、結局、参加者のアクティベートに失敗していたと思われます。
それで「はあちゅうサロン」ではリアルでの交流イベントをやり、会社組織を真似たナントカ局を作って、無給インターンシップに似た無償奉仕システムを作ってという具合に、受け身な消費者でもなんとなく何かやっているような気になれる仕組みにして、参加者の満足度を上げる戦略を採った。これはオンラインサロンの参加者満足度を上げる戦略として一つの解だと思います。それなりの「手腕」が無いと成立しませんし。
ところが、参加者の稼働に対して全くお金を払わない搾取システムにしてしまったために炎上と。
はあちゅう氏本人は、自分はこれくらいカネ貰ってアタリマエという感覚でしょうし、長続きする商売とも思っていないでしょう。もしかしたらイケダハヤトのサロンに合流させたところで自分はフェードアウトして終わりにする戦略かもしれません。
私は、こんなものより遥かにえげつない課金をする宗教団体も多い中、月額3000円や8900円で脱会自由なイケダハヤトやはあちゅうのオンラインサロンは、新新宗教としてはかなり良心的な経営だと思います。案件紹介してちゃんと報酬も払ったらもっと良かったですけど。
会員数と価格でざっと計算しても、はあちゅう氏はたぶんオンラインサロンだけで億を余裕で超える所得は得ていると想像します。そこからきちんと納税していてくれれば、私としては特に問題は感じないですね。会社を赤字にして納税を回避しているとしたらそれはあかんぞ。儲かったらきちんと納税。そこだけお願いします。
はあちゅうや経沢香保子やイケダハヤトのオンラインサロンに課金した信徒の方々の魂がきちんと救済されたかどうかは、まあ、どうでも良いかな。