アリンガノ・マイスのクルー発表

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 アリンガノ・マイスのクルーの一部が発表されました。

船長:Shorty Bertelman
航海長:Chadd Paishon
ミクロネシア出身クルー:Sesario Sewralur(ヤップ在住、サタワル出身、36歳、マウ老師のご子息でアリンガノ・マイスが寄贈された後の管理者になる方です)、Jason Urusalim(サタワル出身、 26歳)、Innocenti Eraekaiut(サタワル出身、32歳)、Athanasio Emaengilpiy(サタワル出身、26歳)、Norman Tawalimai(イファリク出身、28歳)。

 これで7人ですから、他にも何人か乗るんでしょうね。

 セサリオさんのお名前、二つ並んでいるわけですが、この二つめのお名前を見てあれれと思った方もおられるかもしれません。マウ・ピアイルックの息子なのにピアイルックじゃないのかと。実はですね。ピアイルックというのは別に家名ではないのですね。マウ老師のお名前をローマ字で書くとPius Piailug。マウというのは通称というかあだ名。ピウスというのは洗礼名で、ピアイルックという文字列もマウ老師だけを指し示す、つまりは個人の名前。要するに伝統的な名前と洗礼名とあるってことですね。ピウスというのはもともとはローマ人の名前で、これまでにPiusというローマ教皇は12人もおります。

 だからミクロネシア組の名前の一つめはみんなヨーロッパ風なんですねえ。

 それと一人だけイファリク島出身の方も居られます。イファリク島はサタワルよりかなり西にある、ウォレアイの手前の島ですね。

 イファリクで思い出したのですが、エリック・メッツガーさんが先日クリスマス・プレゼント代わりに送ってくれた「Lamotorek: Heritage of an Island」というDVDに、イファリクとラモトレック島に関する昔話がありました。ラモトレック島はサタワルのすぐ西にあって、昔から行き来がある島なのですが、この島には一つの言い伝えがあります。ラモトレック島の人々はイファリク島から航海カヌーでやってきてラモトレック島を征服した人々の末裔であるというのです。その時にラモトレック島の先住民は皆殺しにされたといいます。

 それを裏付けるかのように、ラモトレック島では現在も航海術と並んで棒を使った武術が男たちの必修の教養となっているのだそうです。実際に稽古をしているところを見ると合気道のような動きもあるんですが、あれは昔からあったのかな。